第196幕
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『本当にやるつもりなのか?』
「ここでやらなければいつまでも取り戻せません。海様も手伝ってください」
キリッとやる気に満ちた顔でたまがグッと親指を立てる。その姿に海はため息をもらし、頭上の看板を見上げた。
スナックスマイル。ここには万事屋一同が来ているとの事。
たまの計画では、スナックスマイルの依頼を金時たちではなく銀時がこなすことによって、神楽や新八が記憶を取り戻すのではないかというものだった。
『それがどうなってこうなるんだ』
「万事屋といえばメガネとチャイナです」
定春に眼鏡をかけ、たまは神楽と同じように頭に飾りをつけている。そして服もチャイナ服へと変えて。
『あ、そう』
「お前もうツッコむのも嫌になってんじゃねぇか」
『たまがそうだと言うのならそうなんだろ。お前は何もしなくていいのか』
「俺はこれが通常なの!!」
たまや定春のように何かしなくていいのかと問えば、銀時はクワッと目を見開いて叫ぶ。その声量に眉をひそめ、定春の後ろへと隠れた。
「はぁ……ったく。ほら、行くぞ」
「はい。銀時様、くれぐれも変なマネはしないでくださいね」
「へーへー。あ、海」
店の扉を開ける瞬間、銀時が不意に振り返る。
「お前は入口で待ってろ」
『ついて行かなくていいのか?』
「そうですね……。中には金時がいます。海様は金時と接触しないほうがよろしいでしょう」
「そういうこと。だからお前はここで待ってろ」
『……たま、坂田だけで大丈夫なのか?』
「なんとかします」
何か変なことをしたとしてもたまが全力でフォローをする。ならば自分の出番はないだろう。たまが居ない方がいいというのであれば、大人しく店先で待っていた方がよさそうだ。
『わかった。坂田、たまに迷惑かけるなよ』
「なに!?その子供みたいな扱い!つか、苗字じゃなくて銀時って呼べって言っただろ!」
『知らん。騒いでないでとっとと終わらせてこい』
「騒がしくさせてんのは誰のせいだよ!!」
「はいはい。銀時様、さぁ行きましょう」
ギャーギャー喚く銀時をたまが引きずるようにして連れていく。黙って見送っていると、定春が振り返って鳴いた。
それは「任せとけ!」と言っているように聞こえ、海はふっと口元を緩ませた。
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