風邪の日(銀時ver)
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「……銀ちゃん何してるアルか」
襖が開けられたかと思えば、ひょこりと神楽が顔を出す。心配そうな表情から一転、銀時のことをゴミを見るかのような目で見てきた。
「あ?今寝たところだから静かにしろよ」
「なんで銀ちゃん海のこと抱きしめてるの」
「あー……こいつの癖だよ。風邪ひくといつもこうなんの。気にすんな」
「海のこと襲ったら銀ちゃんのバナナ使い物にならなくなるまで踏むからネ」
「襲わねぇよ!」
ぴしゃっと襖を閉められ銀時は頭を抱えた。あの子供は人のことを一体なんだと思っているんだ。いくら恋人と言えどもこの状態の海に手を出すほど飢えてはいない。
腕の中ですやすやと寝ている海を抱き直して布団へと潜り込む。
ポロッと涙が溢れたので指先で拭う。
子供の頃から海は風邪をひくと泣く癖があった。特に熱が出た時はボロボロと泣くもんだから初めて見た時はとても驚いたのを覚えている。
風邪なんて滅多に引かないのであまり見ることはない。きっと疲れと睡眠不足で免疫が下がってしまったのだろう。先程吐き戻している物の中に錠剤があったから本人は何とかして風邪を抑え込もうとしていた。
「そういう時は無理せず休むのが一番だって知ってるでしょうが」
何度も言われてたはずだ。風邪ひいてるのに勉強するんだと本を読んでいた海を松陽は何度も怒ったのだから。
眠る海をきゅっと抱きしめる。いつもより熱い身体に眉をひそめた。熱を帯びて赤く染る海の頬に指を滑らせ口元に触れる。僅かに開いていた唇に自分の唇を重ねて口内へと舌を忍ばせる。
『んっ……』
とてつもなく口の中が熱い。ここまでよく頑張って来たものだ。
「ゆっくり休んどけよ。起きたら飯食って薬だからな?」
早くようなりますようにと願いながら海の額にキスをして自分も目を閉じる。仕事で疲れた体はゆっくりと脱力していき、銀時も夢の中へと飛び立った。
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