風邪の日(土方ver)
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『っふえっくしゅ!』
ずびっと鼻を鳴らす。先日から感じていた喉の痛みと連発してしまうくしゃみに思わず舌打ちを漏らす。
喉の痛みを抑えるためにと薬を飲んではいるのだが、日に日に症状が悪化している気がするのは気のせいでは無いはずだ。
『あー、やばいな』
「大丈夫ですかい?海さん。さっきからくしゃみ連発してやすけど」
『ちょっと寒くてな……』
「風邪ですかい?」
『いや……多分、普通に寒いだけ。うん。寒いだけ』
「……本当にそれだけですかねぇ。無理はしない方がいいですぜ?」
『わかってる。隊服だけじゃ寒いからなんか上着着るわ』
総悟の横を通り過ぎて自室へと戻る。
その間にもくしゃみを繰り返していた。
『あ゛あ゛ぁぁ……』
自室で筆を取って書類と格闘してから4時間ほど。ずきっと痛み出した頭にダミ声を出しながら項垂れる。ご飯も食べてるし、なるべく睡眠もとっている。薬も服用しているというのにもかかわらず悪化していく症状。
そしてだんだん体を動かしているのもしんどくなってきた。
『どうすりゃいいんだ……これじゃ書類も手ぇつけられねぇよ』
ぱたんっと後ろに倒れ込むように横になる。書類をやろうにも頭が回らない。少し休もうにも、大量に積まれている書類を見てしまうと休む時間が惜しい。
副長補佐という役職についてからというものの、毎日忙殺の日々。睡眠時間が3時間切った時はさすがに死ぬのでは?と思ったくらいだった。
補佐につくだけでこんなに忙しくなるとは思っていなかった。副長の土方はこれ以上の量を処理しているのだと思うと、これから少し優しくしてやろうかと思ってしまうほどに。
まぁ、態度はきっと変わらないだろうけど。
天井を見つめていた目をゆっくりと暗闇の中へとしまう。少しだけ、少しだけ仮眠したらまた書類に手をつけよう。
疲れの溜まった体はすぐに眠りへと落ちていった。
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