輝き
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「どこに行っていたんだ。探したんだぞ?」
『ごめん。ちょっと厠に』
「厠くらいでこんなに時間が掛かるのか?」
拠点に戻ってから桂の説教が始まった。正座で桂の説教を受けている海は反省して項垂れている。先程の顔つきとはガラリと違う。
「(こいつ……もしかして居なくなる度にあんなことしてたのか)」
海がこうしてふらりと居なくなるのは初めてのことでは無い。その度に銀時が探しに行っていた。もしかしたら銀時は海が居なくなる理由を知っていたのかもしれない。彼は海が居なくなる度に率先して探しに行っていたから。
「ちゃんと聞いているのか?」
『聞いてる聞いてる。次からは晋助連れていくよ』
「全く……お前は道に迷いやすいのだから一人で行動するなといつも言っているだろう。それなのに毎回毎回一人でフラフラと行きおって。心配するこちらの身にもなってくれ。探しに行く銀時や高杉だって──」
『わかった!わかった!もうしないって』
桂の小言を聞き続けるのも飽きてきた。そんな時、ひょこりと視界の端に銀色が映る。
「なにやってんの?お前ら」
「銀時!また海が迷子になっていたんだぞ!」
「は?なんで?」
「黙って一人でフラフラと居なくなったから高杉に連れ戻してもらったんだ」
「高杉に?」
面倒くさそうな顔をしながら銀時は海から晋助の方へと目を向ける。その目はどこか探るように見え、その視線から逃げるように顔を背けた。
「手のかかる者がいて困っちゃうわ!」
「何そのキャラ。キモイんだけど」
『同感。こんなオカマみたいな言い方で文句言われ続けてみろよ寒気がする』
「お前はそれ言える立場じゃないけどね。ったく、無事帰ってきたっていうのに労いの言葉も無いわけ?寂しいやつらだねー」
「無事済んだのか?」
「おう。問題ナシ」
どうやら今日の夜襲は上手くいったらしい。得意げに笑う銀時に桂は次の作戦はと考え始める。
「海、ちょっと来い」
説教が終わったのを見計らって銀時は海を手招く。桂の意識が海から離れているのを確認してから海は銀時の所へと行った。
そんな二人をじっと見つめていた晋助と銀時の目がカチリと合う。
「(言われなくとも興味ねぇよ)」
その目はまるで"俺のものに手を出すな"と言っているように見えた。ただ、海を連れ戻しに行っただけなのになぜあんな目で見られなくてはならないのだ。そんなに気にするなら自分と海を紐でも何でも繋げていればいいものを。
「めんどくせぇ」
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