第五幕
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あの……」
万事屋に来た女性はオドオドとした態度で銀時と海の顔を見る。
『「何か」』
意図せずして声が被ってしまい互いに睨み合う形となり、その意味を知らない彼女は気まずそうに俯く。そんな状態を見かねたお妙がため息混じりに割って入ってきた。
「銀さん、海くん。彼女困ってるでしょう?」
だからいい加減にしろとお妙は持っていた薙刀を床に叩きつける。このままではあの鋭い刃で首が飛びそうだと判断した海は咳払いをしてから話を続けた。
『悪い。ここに来たってことは依頼があってきたんだろ?』
「はい。その……」
『依頼なら店主に言ってくれ。俺はここの従業員じゃないから』
これで銀時に邪魔されずに出ていける。女性とすれ違うようにして万事屋を出ていこうとしたのだが、後ろからお妙に襟を引っ張られた事によって足が止まってしまった。
「海くんも聞いていってちょうだい」
『なんで俺まで聞く必要が?』
「いいからいいから」
つべこべ言わずに残れ。とお妙は凄みを効かせた笑み……というよりも鬼の形相で海を部屋へと戻した。
「海……ってお前なんつう顔してんのよ」
『あれはやばい』
「何が?」
『やばい。あれは鬼みたいな──』
「あら。いやあねぇ、海くん。私が鬼だなんて」
とんっと背中に当てられたのは薙刀の先。これ以上文句を言ったら刺される。確実に。
「こ、こっち来いよ……」
おいでと手招きされ、ソファに座っている銀時の横へと腰を下ろす。当然の事ながらお妙とは距離を空けて。
.