『悪かったな。何も知らなくて。お前ら庇うためとはいえ別のやり方があったのかもな』


｢は……？いや、そっちじゃなくてッ｣


『お前らはそういう風に見てたのか』


｢だから違うって言ってんだろ！その話じゃなくて、お前は高杉に……｣


『違くないだろ。本心でそう思ってるからその言葉が出てきたんじゃないのかよ』


違う違う繰り返す銀時にふつふつと怒りが湧いてくる。ここにはお妙もいるのだから我慢しなくてはいけないのだが、銀時の回りくどい言い方に我慢の限界を迎えそうだった。


｢そうじゃなくて、お前は高杉に狙われてるんだよ。だから｣


『言ってる意味がわかんねぇわ。言いたいことがあるならはっきり言えよ』


｢だからさっきから言ってるだろうが！高杉はお前のことを連れていきたいんだよ！｣


そう言えばそんなような事を言われた気がする。あれは祭りの時の事だったか。


『それで？俺がついて行くとでも？』


｢それは……｣


『あの時はっきり断ってる。警察の人間をテロリストに入れこもうなんて晋助も何を考えてるんだか』


｢そういう意味じゃねぇ。高杉がお前を連れていきたいのは警察だからとかそんな理由じゃない｣


『それ以外に何があるんだよ』


深く聞こうとすると銀時はすぐに口ごもって目をそらして話が途切れる。


『俺は聞いてるんだけど？』


｢だから、その……｣


『お前さっきからうぜぇ』


｢はぁ！？人が言葉選んでるのにその言い方はねぇだろうが！｣


『バカが言葉選んでもめんどくせぇだけだわ。はっきり言え』


｢あー！もう！高杉はお前のことが──｣


ピンポーン


『…………鳴ってるぞ』


｢…………タイミング考えてくれる！？｣




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