【魔法】その穴熊寮生は魔法使い(物理)
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ピョンピョンと逃げ出す蛙チョコレートを見るのは、これで何度目だろうか。
追いかける同寮生を横目で眺めつつ、紅茶を飲む。
彼は毎日追いかけているが、あれが朝の体操とでも言うのだろうか。…なかなか趣味の良い習慣だな。
ふむふむと納得し、「週刊そーなんだ!魔法のふしぎ!」を読み始めてしばらくすると、ソファーの隣が沈んだ。
「はよっす、今日もてめーは厳つい顔してるな。」
「おはよう。ホットチョコレートでも飲む?」
「あぁ、今日はましな物を作れよ。」
淹れてきたホットチョコレートをハドールに渡し、俺は紅茶のお代わりを淹れてきた。
二人でふぅーと一息つくと、向かいに座っていたハドールが我慢できないと言った表情で叫んだ。
「いや、和やかすぎ!?普通、そこは怒るところじゃないの?!」
「おはよう、ハドール。別に怒るところなんてあっただろうか?」
「事実しか言ってねーだろが、こいつ料理くっそ下手くそだし。」
ハドールがハッと俺の方を向いた。
確かに今のは聞き捨てならない。
眉をひそめているローザと目線を合わせて、俺は声を上げた。
「ローザ!…まず朝は、おはよう、だ。」
「……はよ、ハドール。」
だーかーらー、違う!!!!と地団駄を踏むハドールは、おれとローザが仲良しなのが不思議らしい。
ローザの良いところは嘘を言わないところだ。オブラートにも包まないが。
しかも、ローザは俺の顔が悪いとは言ってはいない。
今日もうさちゃん可愛いねぇ~と同じ感覚で言っている。厳ついねぇ~ってことだ。
つまり、俺が怒ることなどない、ということだ。
ちなみに、俺は飲み物を淹れるのは得意だが、料理は下手だ。
ローザに作ったホットチョコレートはやや料理カテゴリに入るので、現在練習中でローザに判定して貰っている。
「二人とも、入る寮間違えたかと思ってたけど、やっぱりハッフルパフだね。」
他の寮ならちょっとした喧嘩なんだけど?と言うと、ハドールが拳を当てるジェスチャーをした。
どこの寮だと思われていたのかと尋ねると、俺がグリフィンドール、ローザはスリザリンだそうだ。
そんなことを言ったら、ハドールはレイブンクローの制服も似合いそうだけどな。目の色と似ているし。
「重要なのは制服の色なの?」
「俺は緑色が好きだからな、グリフィンドールに入ると思っていた。」
「グリフィンドールは赤だろーが。」
そう。そうなんだよ。
俺は寮と色の組み合わせを知らなかったから、グリフィンドールはずっとグリーンだと思っていたんだ。
グリーン、フィンドール。
そうしたらスリザリンでもよかったんじゃ?というハドールに、やれやれ、とローザが呆れたように肩を竦めた。
「スリザリンはねーだろ。だって、」
蛇は小動物の天敵だからな。
そう言葉を揃えて、ガッシリと握手を交わす俺とローザ。
出たよ、小動物マニアと、ハドールがうわーと身を引いた。
実は俺はハムスター、ローザはチンチラをペットにしている。
俺たちの出会いは、入学時に遡る。
ペットの申請でグレーゾーンの生徒が呼びだされた時に、同じく呼び出されていたローザが生態系のレポートをまとめて飛び込んできた。
彼は説明が下手と言うことで、俺に説明を全任せしてきた。
だが、全員のペットが許可されたわけだから、結果良かったのかもしれないな。決して必死な俺の顔が怖くて、先生が許可を出したわけではない…ないはず。
兎に角!その後、他の寮の人たちとは動物同好会を密かに結成し、ローザとは特に小動物愛好家として親密になった、という訳だ。
「なるほど、だから比較的初めから二人はつるんでたんだね。」
「まぁな。」
「そういうことだ。ところで、」
チョコレートをギュッとしたら、固まるのかそれとも圧縮熱で溶けるのか、どっちだと思う?
そう言いながら、魔法でさっき余ったチョコレートを圧縮したら、ものすごい勢いではじけ飛んだ。
チョコレートを顔面で受け止めた二人が、ニッコリと笑った。
「今日一日アズカバン!!!!」
アズカバンは嫌だ…アズカバンは嫌だ…。
激ダサセーターで過ごす上に、一日寮の清掃をして回らないといけないなんて…。
追いかける同寮生を横目で眺めつつ、紅茶を飲む。
彼は毎日追いかけているが、あれが朝の体操とでも言うのだろうか。…なかなか趣味の良い習慣だな。
ふむふむと納得し、「週刊そーなんだ!魔法のふしぎ!」を読み始めてしばらくすると、ソファーの隣が沈んだ。
「はよっす、今日もてめーは厳つい顔してるな。」
「おはよう。ホットチョコレートでも飲む?」
「あぁ、今日はましな物を作れよ。」
淹れてきたホットチョコレートをハドールに渡し、俺は紅茶のお代わりを淹れてきた。
二人でふぅーと一息つくと、向かいに座っていたハドールが我慢できないと言った表情で叫んだ。
「いや、和やかすぎ!?普通、そこは怒るところじゃないの?!」
「おはよう、ハドール。別に怒るところなんてあっただろうか?」
「事実しか言ってねーだろが、こいつ料理くっそ下手くそだし。」
ハドールがハッと俺の方を向いた。
確かに今のは聞き捨てならない。
眉をひそめているローザと目線を合わせて、俺は声を上げた。
「ローザ!…まず朝は、おはよう、だ。」
「……はよ、ハドール。」
だーかーらー、違う!!!!と地団駄を踏むハドールは、おれとローザが仲良しなのが不思議らしい。
ローザの良いところは嘘を言わないところだ。オブラートにも包まないが。
しかも、ローザは俺の顔が悪いとは言ってはいない。
今日もうさちゃん可愛いねぇ~と同じ感覚で言っている。厳ついねぇ~ってことだ。
つまり、俺が怒ることなどない、ということだ。
ちなみに、俺は飲み物を淹れるのは得意だが、料理は下手だ。
ローザに作ったホットチョコレートはやや料理カテゴリに入るので、現在練習中でローザに判定して貰っている。
「二人とも、入る寮間違えたかと思ってたけど、やっぱりハッフルパフだね。」
他の寮ならちょっとした喧嘩なんだけど?と言うと、ハドールが拳を当てるジェスチャーをした。
どこの寮だと思われていたのかと尋ねると、俺がグリフィンドール、ローザはスリザリンだそうだ。
そんなことを言ったら、ハドールはレイブンクローの制服も似合いそうだけどな。目の色と似ているし。
「重要なのは制服の色なの?」
「俺は緑色が好きだからな、グリフィンドールに入ると思っていた。」
「グリフィンドールは赤だろーが。」
そう。そうなんだよ。
俺は寮と色の組み合わせを知らなかったから、グリフィンドールはずっとグリーンだと思っていたんだ。
グリーン、フィンドール。
そうしたらスリザリンでもよかったんじゃ?というハドールに、やれやれ、とローザが呆れたように肩を竦めた。
「スリザリンはねーだろ。だって、」
蛇は小動物の天敵だからな。
そう言葉を揃えて、ガッシリと握手を交わす俺とローザ。
出たよ、小動物マニアと、ハドールがうわーと身を引いた。
実は俺はハムスター、ローザはチンチラをペットにしている。
俺たちの出会いは、入学時に遡る。
ペットの申請でグレーゾーンの生徒が呼びだされた時に、同じく呼び出されていたローザが生態系のレポートをまとめて飛び込んできた。
彼は説明が下手と言うことで、俺に説明を全任せしてきた。
だが、全員のペットが許可されたわけだから、結果良かったのかもしれないな。決して必死な俺の顔が怖くて、先生が許可を出したわけではない…ないはず。
兎に角!その後、他の寮の人たちとは動物同好会を密かに結成し、ローザとは特に小動物愛好家として親密になった、という訳だ。
「なるほど、だから比較的初めから二人はつるんでたんだね。」
「まぁな。」
「そういうことだ。ところで、」
チョコレートをギュッとしたら、固まるのかそれとも圧縮熱で溶けるのか、どっちだと思う?
そう言いながら、魔法でさっき余ったチョコレートを圧縮したら、ものすごい勢いではじけ飛んだ。
チョコレートを顔面で受け止めた二人が、ニッコリと笑った。
「今日一日アズカバン!!!!」
アズカバンは嫌だ…アズカバンは嫌だ…。
激ダサセーターで過ごす上に、一日寮の清掃をして回らないといけないなんて…。
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