【魔法】その穴熊寮生は魔法使い(物理)
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「嘘…だろ…。」
ガタンと大きな物音を立て立ち上がった俺を、月刊魔法生物のすゝめをニヤニヤしながら読んでいたローザが面倒くさそうに見上げた。
「んだよ、ヴァン。今、おれァ、三周目を読んでるいいところなんだから邪魔すんなよ。」
「いや、三周目ならもう十分じゃないかな?」
三人分の紅茶を談話室から持ってきたハドールが冷静に切り返した。
「てめえ、ハドール。何にも分かってねぇ。…本番は五周目からだぞ。」
「何回読むの?!」
そんな二人を会話を聞きながら、俺は目の前にある冷たく動かない物体を見つめていた。
「で、ヴァンはどうしたの?」
「…魔法界には、コンセントはないのか。」
折角、全自動コーヒーメーカー持ってきたんだが。
そろそろ紅茶にも飽きてきたし、朝一に飲むコーヒーの準備でもしようかと思ったのだが。
コンセントに挿されていないソレは、豆を挽くこともドリップすることもなく、冷たい金属のオブジェになり果てていた。
ローザは、「つーか」と紅茶を砂糖で埋め立てながら呟いた。
「そもそもホグワーツでは、電化製品使えねぇぞ。」
「何!?」
「そういう魔法がかかってんだと、よく知らねぇけど。」
「それなら、不味くてもいいからインスタント持ってくればよかった。」
イギリスで手に入るインスタントコーヒーはまだ低品質だから、豆を持ってきたけど、失敗だったな…。
顔を覆い崩れ落ちる俺を、やや笑いながらハドールが肩を叩く。
「ということは、テレビとか無いんだね。つまんないなぁ。」
「おれァ慣れているから思わないけど、お前にとっては、ここは娯楽みたいなもんだろ。」
「確かに!娯楽極楽~!だって、何でもちちんぷいぷいなんだもんなぁ。凄いよなぁ。」
「それだ!!」
「「は?」」
再び目を輝かせて立ち上がった俺を、二人は訝しげに見つめた。
電気がなければ魔法を使えばいいじゃないってことだな!
「コーヒーの豆を挽いてドリップする呪文をマクゴナガル先生に聞いてくる!!!」
「「待て待て待て!!」」
引き留めようとする二人を引きずり、マクゴナガル先生の所にたどり着いた俺は、またあなた達ですか、とため息を吐かれるのであった。
「入学早々、授業以外の生活魔法について質問してくるなんて初めてです。」
「最初は制服のアイロン掛けについて。」
「昨日はあー、パンの再加熱についてだったか?」
「どちらも、非常に勉強になりました。」
ところで、今日はコーヒーのドリップについてなのですが。
マクゴナガル先生はキョトンとした後、再度大きくため息を吐いて言った。
貴方の好奇心は貴方のお爺さんにそっくりです。
ガタンと大きな物音を立て立ち上がった俺を、月刊魔法生物のすゝめをニヤニヤしながら読んでいたローザが面倒くさそうに見上げた。
「んだよ、ヴァン。今、おれァ、三周目を読んでるいいところなんだから邪魔すんなよ。」
「いや、三周目ならもう十分じゃないかな?」
三人分の紅茶を談話室から持ってきたハドールが冷静に切り返した。
「てめえ、ハドール。何にも分かってねぇ。…本番は五周目からだぞ。」
「何回読むの?!」
そんな二人を会話を聞きながら、俺は目の前にある冷たく動かない物体を見つめていた。
「で、ヴァンはどうしたの?」
「…魔法界には、コンセントはないのか。」
折角、全自動コーヒーメーカー持ってきたんだが。
そろそろ紅茶にも飽きてきたし、朝一に飲むコーヒーの準備でもしようかと思ったのだが。
コンセントに挿されていないソレは、豆を挽くこともドリップすることもなく、冷たい金属のオブジェになり果てていた。
ローザは、「つーか」と紅茶を砂糖で埋め立てながら呟いた。
「そもそもホグワーツでは、電化製品使えねぇぞ。」
「何!?」
「そういう魔法がかかってんだと、よく知らねぇけど。」
「それなら、不味くてもいいからインスタント持ってくればよかった。」
イギリスで手に入るインスタントコーヒーはまだ低品質だから、豆を持ってきたけど、失敗だったな…。
顔を覆い崩れ落ちる俺を、やや笑いながらハドールが肩を叩く。
「ということは、テレビとか無いんだね。つまんないなぁ。」
「おれァ慣れているから思わないけど、お前にとっては、ここは娯楽みたいなもんだろ。」
「確かに!娯楽極楽~!だって、何でもちちんぷいぷいなんだもんなぁ。凄いよなぁ。」
「それだ!!」
「「は?」」
再び目を輝かせて立ち上がった俺を、二人は訝しげに見つめた。
電気がなければ魔法を使えばいいじゃないってことだな!
「コーヒーの豆を挽いてドリップする呪文をマクゴナガル先生に聞いてくる!!!」
「「待て待て待て!!」」
引き留めようとする二人を引きずり、マクゴナガル先生の所にたどり着いた俺は、またあなた達ですか、とため息を吐かれるのであった。
「入学早々、授業以外の生活魔法について質問してくるなんて初めてです。」
「最初は制服のアイロン掛けについて。」
「昨日はあー、パンの再加熱についてだったか?」
「どちらも、非常に勉強になりました。」
ところで、今日はコーヒーのドリップについてなのですが。
マクゴナガル先生はキョトンとした後、再度大きくため息を吐いて言った。
貴方の好奇心は貴方のお爺さんにそっくりです。
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