【探偵】その絵本作家は純朴である
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
絵本作家と言えども、他の媒体で仕事をすることもある。
例えば、そう女性向け旅行雑誌とか。
おれの作品を好んでくれている編集さんが、おれのイラストで旅行雑誌の挿絵が欲しいと依頼してくれた。
そこまで望まれたら、おれも期待に応えなければいけないよね。
決して取材にかこつけて旅行できるじゃん、なんてそんなこと思ってホテルの予約をしたわけでは、ないったらないよ?
「あの人、朝からずっとこの辺りをうろうろしてました!」
「えっ!」
「お話、聞かせて貰いますね?」
ないったらないのに、神さまったらひどいよね。
気が付いたら、おれは何かの事件の容疑者としてお巡りさんに囲まれていた。
「だから、おれはただの取材で…。」
「カメラも持たずに?」
「ええと、簡単なスケッチはしてるので、カメラは必要ないんですよ。」
「朝から同じ所を歩いていたそうですね?」
「えっと、時間帯によって印象が変わりますから…。」
答えれば答えるほど、訝しげな表情になるお巡りさん。
えーーーん!!新ちゃんがここにいてくれれば!!今はコナン君だけど!!
身分を証明しようにも、直ぐにホテルに戻って下絵を描くつもりだったから、スケッチ用のペンとメモ帳しかないよ…。
携帯はいつも通り不携帯だし…。
「とりあえず、詳しい話は署で…」
「えっ!いやいやいや!おれじゃないですって!」
「そうやで、そのおっちゃんはなーーーんにもやってへん。」
「へっ?」
「こら、平ちゃん、急に会話に入ったらアカンで。」
パトカーに連れて行かれそうなおれを引き留めたのは、快活そうな少年だった。
隣にいる見覚えのある顔に、お巡りさんが止めるまもなく駆け寄ってしまった。
「よぉ、幸一。また、何ぞ巻き込まれとるやないか?」
「た、滝ちゃん!!!!」
おれの友人、大滝悟郎、通称滝ちゃんだった!
感激のあまり抱きつこうとしたら、暑苦しいとペイッと弾かれてしまった。つれないね!!
見てみぃ、このおっちゃんの…。
それから始まった少年の推理は、まさに独壇場。
あれよあれよという間に真犯人が見つかり、あっさりお縄。
パトカーで連行される犯人さんを見送っていると、急に肩を掴まれる。
「しっかし、おっちゃん!アリバイも荷物もなさ過ぎや!タイミングは最悪!気を付けないとアカンで!」
「たはは、面目ない…。」
「平ちゃんがいてくれて助かったなぁ。」
「本当に助かったよ。」
ありがとうと頭を下げると、別にそこまでのことやあらへんと慌てたような声がかかる。
しっかり取り調べすれば、おれの疑いは晴れるだろうけど、取材どころじゃなくなっていた。
助かったのは、あの時引き留めてくれたお陰だよね。
もうええって、という声に顔を上げると、照れたように頬をかく少年がいた。
「今更だけど、おれは藤峰幸一。絵本作家とかやってます。」
「俺は服部平次。西の高校生探偵や!」
握手を交わしながら、聞いたことあるワードに思わず首をかしげる。
あれ?服部?もしかして、コナン君と知り合い?
なんや、おっちゃん、工藤と知り合いか!
工藤って…いや、まぁ、新一くんは俺の従甥、親戚だよ。
「まさか、大滝はんの旧友で、工藤の知り合いやったとはなぁ!」
「ほんま、世間って狭いもんやなぁ。」
「うん、本当に。平次くん、以後よろしくね。」
まかせとき!おっちゃんポケーッっとしとるから、なんやまたやっかいごとに巻き込まれてそうやしな!
その言葉にガクリと肩を落とす。
よく、新ちゃんたちにも言われてるんだよね、それ…。
例えば、そう女性向け旅行雑誌とか。
おれの作品を好んでくれている編集さんが、おれのイラストで旅行雑誌の挿絵が欲しいと依頼してくれた。
そこまで望まれたら、おれも期待に応えなければいけないよね。
決して取材にかこつけて旅行できるじゃん、なんてそんなこと思ってホテルの予約をしたわけでは、ないったらないよ?
「あの人、朝からずっとこの辺りをうろうろしてました!」
「えっ!」
「お話、聞かせて貰いますね?」
ないったらないのに、神さまったらひどいよね。
気が付いたら、おれは何かの事件の容疑者としてお巡りさんに囲まれていた。
「だから、おれはただの取材で…。」
「カメラも持たずに?」
「ええと、簡単なスケッチはしてるので、カメラは必要ないんですよ。」
「朝から同じ所を歩いていたそうですね?」
「えっと、時間帯によって印象が変わりますから…。」
答えれば答えるほど、訝しげな表情になるお巡りさん。
えーーーん!!新ちゃんがここにいてくれれば!!今はコナン君だけど!!
身分を証明しようにも、直ぐにホテルに戻って下絵を描くつもりだったから、スケッチ用のペンとメモ帳しかないよ…。
携帯はいつも通り不携帯だし…。
「とりあえず、詳しい話は署で…」
「えっ!いやいやいや!おれじゃないですって!」
「そうやで、そのおっちゃんはなーーーんにもやってへん。」
「へっ?」
「こら、平ちゃん、急に会話に入ったらアカンで。」
パトカーに連れて行かれそうなおれを引き留めたのは、快活そうな少年だった。
隣にいる見覚えのある顔に、お巡りさんが止めるまもなく駆け寄ってしまった。
「よぉ、幸一。また、何ぞ巻き込まれとるやないか?」
「た、滝ちゃん!!!!」
おれの友人、大滝悟郎、通称滝ちゃんだった!
感激のあまり抱きつこうとしたら、暑苦しいとペイッと弾かれてしまった。つれないね!!
見てみぃ、このおっちゃんの…。
それから始まった少年の推理は、まさに独壇場。
あれよあれよという間に真犯人が見つかり、あっさりお縄。
パトカーで連行される犯人さんを見送っていると、急に肩を掴まれる。
「しっかし、おっちゃん!アリバイも荷物もなさ過ぎや!タイミングは最悪!気を付けないとアカンで!」
「たはは、面目ない…。」
「平ちゃんがいてくれて助かったなぁ。」
「本当に助かったよ。」
ありがとうと頭を下げると、別にそこまでのことやあらへんと慌てたような声がかかる。
しっかり取り調べすれば、おれの疑いは晴れるだろうけど、取材どころじゃなくなっていた。
助かったのは、あの時引き留めてくれたお陰だよね。
もうええって、という声に顔を上げると、照れたように頬をかく少年がいた。
「今更だけど、おれは藤峰幸一。絵本作家とかやってます。」
「俺は服部平次。西の高校生探偵や!」
握手を交わしながら、聞いたことあるワードに思わず首をかしげる。
あれ?服部?もしかして、コナン君と知り合い?
なんや、おっちゃん、工藤と知り合いか!
工藤って…いや、まぁ、新一くんは俺の従甥、親戚だよ。
「まさか、大滝はんの旧友で、工藤の知り合いやったとはなぁ!」
「ほんま、世間って狭いもんやなぁ。」
「うん、本当に。平次くん、以後よろしくね。」
まかせとき!おっちゃんポケーッっとしとるから、なんやまたやっかいごとに巻き込まれてそうやしな!
その言葉にガクリと肩を落とす。
よく、新ちゃんたちにも言われてるんだよね、それ…。