騙しきれない悪いオトナ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「っかれたっス~!!」
「なんの…これしき…っ」
「おじさんも…溶けてなくなりそう…」
四季、薫、次郎の順に力無く倒れ、それを奈菜は呆れた顔で見る。
「まさかここまでとは…山下さんや薫さんはともかく、伊瀬谷は10代でしょ?」
「ちょっと待って奈菜ちゃん、俺はともかくってどういう意味?」
「一緒にするな、俺はこれぐらいでへばる訳」
「じゃあ今からもう1セット行きましょうか♪」
『…』
悪魔の笑顔だったと、のちの山下次郎は語る。
休憩も兼ねて、全員で昼食をとっている際に奈菜は近くにいた輝に聞く。
「伊集院さんから聞いたんだけど、昨日からチーム分けして練習を行ってるみたいですね」
「あぁ、スタミナ・ダンス・パフォーマンスの3つに別れてるぞ」
「では、午後からはそれに則って練習しましょうか」
手に持っていたおにぎりを口に放り込み、飲み込む。
そして立ち上がって視線を集め、周りにいる全員に聞こえるように大きな声で言う。
「じゃあ午後の練習メニューを伝えます!」
「うす!」
「冬馬くん、もうそれ舎弟じゃん…」
「奈菜ちゃんのこと、相当気に入ったんだな」
「まずスタミナチームは午前同様、外周をメインにしたメニューでいきます」
「うへぇ…」
「ダンスチームは柔軟とリズム感を養うメニューで」
「何か楽しそうかも!」
「パフォーマンスチームはポージングやファンへのアピールなどを練習するメニューでいきましょう」
「全力で取り組もう」
全員に聞こえたのを確認してから、練習を始める時間までゆっくりしようと席に座る。
その時、近くにいた輝が近寄り興味津々な目線で訴えかける。
「なぁなぁ!奈菜は何であんなに歌もダンスもうまいんだ?何かやってたのか?」
「いや、特にたいしたことはやっていないですよ?好きだっただけで」
「すげぇなぁ~!」
「僕も奈菜さんを見習って頑張らないと」
輝につられて会話に混ざった翼も、自分を鼓舞する。
3人で話していると、そこに薫が入ってきた。
「斎藤、君のメニューは本当に効果的なのか?」
「薫さん、あなたはトップアイドルになりたいんでしょう?」
「そうだ」
「トップアイドルは全てを兼ね備えているんです、今の薫さん程度のスタミナとその仏頂面では到底無理な話ですよ」
「…わかった、これからよろしく頼む」
まるで突っかかってきたようにも見える薫に対して、奈菜は表情を変えることなく冷静に告げる。それは正論であり、薫が求めていた理知的で現実的な答えだった。
それに少なからず納得した薫は、自分の食器を片付けに離れた。
「…本当にすげえなお前」
「え?何が?」
「薫さんと」
「なんの…これしき…っ」
「おじさんも…溶けてなくなりそう…」
四季、薫、次郎の順に力無く倒れ、それを奈菜は呆れた顔で見る。
「まさかここまでとは…山下さんや薫さんはともかく、伊瀬谷は10代でしょ?」
「ちょっと待って奈菜ちゃん、俺はともかくってどういう意味?」
「一緒にするな、俺はこれぐらいでへばる訳」
「じゃあ今からもう1セット行きましょうか♪」
『…』
悪魔の笑顔だったと、のちの山下次郎は語る。
休憩も兼ねて、全員で昼食をとっている際に奈菜は近くにいた輝に聞く。
「伊集院さんから聞いたんだけど、昨日からチーム分けして練習を行ってるみたいですね」
「あぁ、スタミナ・ダンス・パフォーマンスの3つに別れてるぞ」
「では、午後からはそれに則って練習しましょうか」
手に持っていたおにぎりを口に放り込み、飲み込む。
そして立ち上がって視線を集め、周りにいる全員に聞こえるように大きな声で言う。
「じゃあ午後の練習メニューを伝えます!」
「うす!」
「冬馬くん、もうそれ舎弟じゃん…」
「奈菜ちゃんのこと、相当気に入ったんだな」
「まずスタミナチームは午前同様、外周をメインにしたメニューでいきます」
「うへぇ…」
「ダンスチームは柔軟とリズム感を養うメニューで」
「何か楽しそうかも!」
「パフォーマンスチームはポージングやファンへのアピールなどを練習するメニューでいきましょう」
「全力で取り組もう」
全員に聞こえたのを確認してから、練習を始める時間までゆっくりしようと席に座る。
その時、近くにいた輝が近寄り興味津々な目線で訴えかける。
「なぁなぁ!奈菜は何であんなに歌もダンスもうまいんだ?何かやってたのか?」
「いや、特にたいしたことはやっていないですよ?好きだっただけで」
「すげぇなぁ~!」
「僕も奈菜さんを見習って頑張らないと」
輝につられて会話に混ざった翼も、自分を鼓舞する。
3人で話していると、そこに薫が入ってきた。
「斎藤、君のメニューは本当に効果的なのか?」
「薫さん、あなたはトップアイドルになりたいんでしょう?」
「そうだ」
「トップアイドルは全てを兼ね備えているんです、今の薫さん程度のスタミナとその仏頂面では到底無理な話ですよ」
「…わかった、これからよろしく頼む」
まるで突っかかってきたようにも見える薫に対して、奈菜は表情を変えることなく冷静に告げる。それは正論であり、薫が求めていた理知的で現実的な答えだった。
それに少なからず納得した薫は、自分の食器を片付けに離れた。
「…本当にすげえなお前」
「え?何が?」
「薫さんと」
2/2ページ