朝日奈家へ居候
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「ねぇねぇ俺ともお話しよー!」
「わっ!?」
「ちょっと椿、やめなよ」
「えー?」
絵麻ちゃんと話していると後ろから衝撃に包まれる。
どうやら後ろから抱きしめられたらしい。この家で抱きついてくるのは…まず彼しかいない。
「あっあの!離れてもらっていいです?!」
「え?なになに顔めっちゃ赤いじゃーん☆かぁいいねぇ〜!」
「えっ、ちょっ!?」
双子の片割れの椿さんに後ろから抱きしめられ、顔を真っ赤にしつつも抵抗する。
しかしそれは逆効果で、むしろ強く抱きしめられた上に頬擦りをされた。
「俺は椿!よろしくねー☆っていたぁ!?」
「いい加減にしなよ…椿がごめんね?僕は梓、よろしくね」
「い、いえ…ありがとうございます、こちらこそよろしくです」
生で見る双子はやっぱり似てないようで似ている。
しかも梓さんの容赦ないゲンコツも生で見ると圧巻だな…。
「いてぇよ梓〜」
「椿がふざけたことするからでしょ」
「二人とも、それくらいにしておきなさい」
「あ…」
「初めまして奈菜さん、母から話は聞いています」
「えと…右京さんですか?」
「はい、こんな男所帯で申し訳ありませんが…よろしくお願いします」
「そんな…ご迷惑をおかけするのはこちらですから、こちらこそよろしくお願いします」
右京さんとは入院中から文面だけでの連絡を取っていた。
それというのも、私の部屋に置く最低限の家具など、私の身分証明など…色々お世話になったのである。
端的にいうと、私の戸籍は現実世界と同じようになっていた。
違うのは働いていた職場が存在していないこと。
友人と連絡が取れないのを考えると、友人もこの世界には存在していないのだろう。
本当にお先真っ暗な話である。
「では、改めて自己紹介をしましょうか」
「お、お願いします」
ゴクリと息を飲む。
それもそのはずである。これから全員とは言わないが、朝日奈家のイケメンの半分以上の目線をいただくのだから。
もう今の時点でしんどい。倒れそう。イケメンの破壊力無限大。
「もう知っていると思いますが、長男の雅臣兄さん」
「よろしく〜」
「私が次男の右京で、三男の要」
「改めてよろしくね、奈菜ちゃん」
バチコーン☆という効果音がふさわしいようなウィンクをしてくる要さん。本当、イケメンって怖いなーーーー(棒読み)。
「五男の椿に六男の梓」
「よろしくー☆」「よろしくね」
「九男の昴と十男の祈織」
「…っす」「よろしくね」
「十一男の侑介と十三男の弥」
「…よろしく」「よろしくね!おねぇちゃん!」
「そして絵麻さんです」
「よろしくお願いします、奈菜さん」
壮々たるメンバーに少し目眩を覚えるけど、嬉しさの方が勝って自然と笑みが浮かぶ。
「美和さんと雅臣さんのご好意でここに居候させていただきます松井奈菜です
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」
そう言ってお辞儀をすると、右京さんが訝しげに私を見た。
なんか変なこと言ったっけ…?
「…居候?」
「なに言ってるの?」
「え?」
右京さんに続いて、雅臣さんもキョトンと不思議そうな顔をする。
それどころか、要さん以外は全員キョトンとしている。
要さんは口元を押さえてプルプルしてる。おい絶対何か知ってるだろ。
「もう養子縁組したんじゃないの?」
「…………は!?」
梓さんの一言に私は絶叫する。
待て待て待て、聞いてませんよ美和さん!!??
考えると言ったけど、まだ明確な答え出してませんよね私!?
「母さんは、この前OKもらったって喜んでいたから…てっきりそうだと思ったんだけど」
「私もそう聞いていたので、手続きを…」
「え」
マ?それマ?
ちょっと待ってOKした覚えないんだが、どういうこと!?
頭をフル回転させて考えていると、一つ引っかかった。
「まさか…!?」
もう退院まであと3日という時に、美和さんはやって来た。
そこで彼女は私に家族になろうと、真剣に言ってきた。
私がこの世界に迷い込んだことに気づいたあの日のノリではなく、真剣に私を心配した顔で。
私はそれが純粋に嬉しくて、自分の気持ちを吐露した。
それを聞いた美和さんは、気にしなくていい、大家族だから寂しい思いなんてしないと優しく抱きしめてくれた事を覚えている。
それが嬉しくて、家族になりたいと思っている事を伝えた。だけど心の準備期間が欲しいことも。
この世界に迷い込んで日が浅いから、色々気になることや確かめたいこと、やらなきゃいけないことが盛り沢山だから。
私はやんわりとそう伝えると、美和さんは優しく微笑んで了承してくれた。
はず、なのだが。
「てことは…もう私は朝日奈性ってことですかね」
「そういうことだね…ごめんね母さんの早とちりで…」
申し訳なさそうに微笑む雅臣さんに、気にしないでくださいとフォローを入れる。
アグレッシブな母を持つと大変ですね。
「はー…面白い」
「要さん、知ってて黙っていたでしょう」
「えぇ?何のことかなぁ?」
「…右京さん、ちょっと殴っていいですかねあの金髪」
「許可しましょう」
「ごめんって!」
昔やっていた空手の感覚を取り戻すには丁度いいかと思いながら、拳を作ると金髪は慌てたように謝罪を述べる。
チッと舌打ちして拳を解くと、赤髪が眩しい侑介が話しかけてきた。
「オメー空手かなんかやってんのか?」
「うん?まぁ、一応段持ってるよ」
「すげぇ〜…!なぁ!俺に教えてくれよ!」
「いいけど…」
「お前どこの高校?」
「は?」
「ぶっ!」
侑介の言葉に私は固まる。それと同時に要さんは吹き出して、お腹を抱えて笑う。
それを他の兄弟たちが不思議そうな顔をして見る。
あの金髪絶対後で鳩尾に一発入れる。
「?かな兄なにをそんなに笑って…」
「侑介くんだっけ」
「え?お、おう」
「ごめんね、私もう社会人だから部活はしてないかな」
「…は!?」
侑介はマジかよ!?と言いながら、慌てる。他兄弟も信じられないという顔で見てくるのを視線で感じる。
おかしくない?雅臣さんと右京さんはむしろ何で知らないの?カルテ見てたし、養子縁組の手続きしたんでしょ!?
「うっそ奈菜って20歳いってんの?!」
「…23になりますけど、何か?」
「てことは琉生と同い年だね…」
要さんはまだお腹を抱えて笑っているので、足を思いっきり踏んでやる。
低い呻き声が聞こえた気がするけど、知らんぷり。イケメンめ、ざまぁみろ。
「痛いなぁ…」
「自業自得ですよ、要」
もっと言ってやってくれ右京さん。
「わっ!?」
「ちょっと椿、やめなよ」
「えー?」
絵麻ちゃんと話していると後ろから衝撃に包まれる。
どうやら後ろから抱きしめられたらしい。この家で抱きついてくるのは…まず彼しかいない。
「あっあの!離れてもらっていいです?!」
「え?なになに顔めっちゃ赤いじゃーん☆かぁいいねぇ〜!」
「えっ、ちょっ!?」
双子の片割れの椿さんに後ろから抱きしめられ、顔を真っ赤にしつつも抵抗する。
しかしそれは逆効果で、むしろ強く抱きしめられた上に頬擦りをされた。
「俺は椿!よろしくねー☆っていたぁ!?」
「いい加減にしなよ…椿がごめんね?僕は梓、よろしくね」
「い、いえ…ありがとうございます、こちらこそよろしくです」
生で見る双子はやっぱり似てないようで似ている。
しかも梓さんの容赦ないゲンコツも生で見ると圧巻だな…。
「いてぇよ梓〜」
「椿がふざけたことするからでしょ」
「二人とも、それくらいにしておきなさい」
「あ…」
「初めまして奈菜さん、母から話は聞いています」
「えと…右京さんですか?」
「はい、こんな男所帯で申し訳ありませんが…よろしくお願いします」
「そんな…ご迷惑をおかけするのはこちらですから、こちらこそよろしくお願いします」
右京さんとは入院中から文面だけでの連絡を取っていた。
それというのも、私の部屋に置く最低限の家具など、私の身分証明など…色々お世話になったのである。
端的にいうと、私の戸籍は現実世界と同じようになっていた。
違うのは働いていた職場が存在していないこと。
友人と連絡が取れないのを考えると、友人もこの世界には存在していないのだろう。
本当にお先真っ暗な話である。
「では、改めて自己紹介をしましょうか」
「お、お願いします」
ゴクリと息を飲む。
それもそのはずである。これから全員とは言わないが、朝日奈家のイケメンの半分以上の目線をいただくのだから。
もう今の時点でしんどい。倒れそう。イケメンの破壊力無限大。
「もう知っていると思いますが、長男の雅臣兄さん」
「よろしく〜」
「私が次男の右京で、三男の要」
「改めてよろしくね、奈菜ちゃん」
バチコーン☆という効果音がふさわしいようなウィンクをしてくる要さん。本当、イケメンって怖いなーーーー(棒読み)。
「五男の椿に六男の梓」
「よろしくー☆」「よろしくね」
「九男の昴と十男の祈織」
「…っす」「よろしくね」
「十一男の侑介と十三男の弥」
「…よろしく」「よろしくね!おねぇちゃん!」
「そして絵麻さんです」
「よろしくお願いします、奈菜さん」
壮々たるメンバーに少し目眩を覚えるけど、嬉しさの方が勝って自然と笑みが浮かぶ。
「美和さんと雅臣さんのご好意でここに居候させていただきます松井奈菜です
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」
そう言ってお辞儀をすると、右京さんが訝しげに私を見た。
なんか変なこと言ったっけ…?
「…居候?」
「なに言ってるの?」
「え?」
右京さんに続いて、雅臣さんもキョトンと不思議そうな顔をする。
それどころか、要さん以外は全員キョトンとしている。
要さんは口元を押さえてプルプルしてる。おい絶対何か知ってるだろ。
「もう養子縁組したんじゃないの?」
「…………は!?」
梓さんの一言に私は絶叫する。
待て待て待て、聞いてませんよ美和さん!!??
考えると言ったけど、まだ明確な答え出してませんよね私!?
「母さんは、この前OKもらったって喜んでいたから…てっきりそうだと思ったんだけど」
「私もそう聞いていたので、手続きを…」
「え」
マ?それマ?
ちょっと待ってOKした覚えないんだが、どういうこと!?
頭をフル回転させて考えていると、一つ引っかかった。
「まさか…!?」
もう退院まであと3日という時に、美和さんはやって来た。
そこで彼女は私に家族になろうと、真剣に言ってきた。
私がこの世界に迷い込んだことに気づいたあの日のノリではなく、真剣に私を心配した顔で。
私はそれが純粋に嬉しくて、自分の気持ちを吐露した。
それを聞いた美和さんは、気にしなくていい、大家族だから寂しい思いなんてしないと優しく抱きしめてくれた事を覚えている。
それが嬉しくて、家族になりたいと思っている事を伝えた。だけど心の準備期間が欲しいことも。
この世界に迷い込んで日が浅いから、色々気になることや確かめたいこと、やらなきゃいけないことが盛り沢山だから。
私はやんわりとそう伝えると、美和さんは優しく微笑んで了承してくれた。
はず、なのだが。
「てことは…もう私は朝日奈性ってことですかね」
「そういうことだね…ごめんね母さんの早とちりで…」
申し訳なさそうに微笑む雅臣さんに、気にしないでくださいとフォローを入れる。
アグレッシブな母を持つと大変ですね。
「はー…面白い」
「要さん、知ってて黙っていたでしょう」
「えぇ?何のことかなぁ?」
「…右京さん、ちょっと殴っていいですかねあの金髪」
「許可しましょう」
「ごめんって!」
昔やっていた空手の感覚を取り戻すには丁度いいかと思いながら、拳を作ると金髪は慌てたように謝罪を述べる。
チッと舌打ちして拳を解くと、赤髪が眩しい侑介が話しかけてきた。
「オメー空手かなんかやってんのか?」
「うん?まぁ、一応段持ってるよ」
「すげぇ〜…!なぁ!俺に教えてくれよ!」
「いいけど…」
「お前どこの高校?」
「は?」
「ぶっ!」
侑介の言葉に私は固まる。それと同時に要さんは吹き出して、お腹を抱えて笑う。
それを他の兄弟たちが不思議そうな顔をして見る。
あの金髪絶対後で鳩尾に一発入れる。
「?かな兄なにをそんなに笑って…」
「侑介くんだっけ」
「え?お、おう」
「ごめんね、私もう社会人だから部活はしてないかな」
「…は!?」
侑介はマジかよ!?と言いながら、慌てる。他兄弟も信じられないという顔で見てくるのを視線で感じる。
おかしくない?雅臣さんと右京さんはむしろ何で知らないの?カルテ見てたし、養子縁組の手続きしたんでしょ!?
「うっそ奈菜って20歳いってんの?!」
「…23になりますけど、何か?」
「てことは琉生と同い年だね…」
要さんはまだお腹を抱えて笑っているので、足を思いっきり踏んでやる。
低い呻き声が聞こえた気がするけど、知らんぷり。イケメンめ、ざまぁみろ。
「痛いなぁ…」
「自業自得ですよ、要」
もっと言ってやってくれ右京さん。