朝日奈家へ居候
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「退院おめでとう」
「ありがとうございます」
私は無事に退院することができた。
入院中に何度か要さんや雅臣さんが病室を訪ねてくれたおかげで、退屈な時間はほとんどなかった。
傷もほぼ完治しており、お風呂も自分一人で入れる。それの何と幸せなことか…!
美和さんとの衝撃な対面があったあの日、必要だろうと交換しておいたメッセージアプリの連絡先。
退院する日の前日に、要さんから「明日迎えにいくよ」とメッセージ。
そのメッセージが何だか彼氏みたいで、スマホを抱きかかえて悶えていたところを看護師さんに変な目で見られました。悲しみ。
とりあえずそのメッセージにはお礼を述べて、私は朝日奈家の場所も知らないので、素直に甘えておくことにした。
「荷物もつよ」
「え?いいですよ、これくらい」
「お兄ちゃん面させてよ、ね?」
「…えっ」
おかしいな、まだ家族になる話は保留中のはずなんだが??
てかにっこりと笑う要さん眩しすぎん?目潰れるんだが。
「えーーーっと、まだ…ですよね??」
「でも、妹になるでしょ?」
「決定事項なんですか…?」
さも当然みたいな顔して言うものだから、私は呆れた表情を隠さない。
くそ、イケメンだと何言っても許されると思ってんのか。
けしからん、その通りだ。
「まぁ…前向きに検討します」
「男ばかりだけど、母さんも今度再婚して娘ができるんだ」
えぇ知っておりますよ、茶髪のサイドポニーが似合うリスのナイトを連れた可愛らしいJKのことですね。
今時あんな素直ないい子はいないよなぁ…何を食べたらあんな風に育つのやら。
「その子ももう家にいるし、年が近いから仲良くなれるんじゃないかな」
「………ちなみになんですけど」
「ん?」
「要さんって私のこと何歳だと思ってます?」
「高校生じゃないの?それとも大学生?」
会った時から感じている若干の子供扱いに、疑問をぶつけるとそれには予想していた答えが返ってきた。
要さんとは5つも年が違うから、若干の子ども扱いは仕方ないとは思っていたけども。
「……一応社会人になったんですけどね」
「……ごめん」
「いいですよ……慣れっこですから」
えぇ別に気にしてなんかいませんよ
童顔だし背もちっこいからね!!ガッデム!!!
苦笑いする要さんに何ともいたたまれない気分になったけど、絵麻ちゃんに会うのは普通に楽しみだし。
ていうか、朝日奈家のみんなに会うのが楽しみで仕方ない。不謹慎で申し訳ないけど。
個人的には早くオカンに会いたいなと思うわけだが、朝日奈家は総じて顔面偏差値が高いから、囲まれたら気絶しそうだな。
待って…要さんだけでもしんどいのに13人…というか絵麻ちゃんも入れて14人+一匹と生活して大丈夫か。
何人かは忙しくてあまり家にいなかったり、一人暮らししてたり…だけど。
それにしたって大変な未来しか見えないけど、退屈はしなさそうだと気分が跳ねる。
そう考えを巡らせている間に、要さんが運転する車は朝日奈家のマンションに着いた。
「あそこだよ、君が倒れてたの」
「…はぁ〜……マジですかぁい」
アニメで見た大きくて綺麗なマンションの中央にある庭園とも呼べる場所にそびえ立つ大きな樹。
その傍らに私が転がっていたと要さんは言う。
どうしてこの場所だったのか、何故一度死んでこの世界に来たのか。
前世でどうしようもなく恋焦がれていたこの世界に来れたのは素直に嬉しいような気がする。
しかしあまりにも非現実めいていて、一週間経った今でもふと夢なのではないかと不安にもなる。
しかし、こまめに会いに来てくれる雅臣さんや要さんが心の靄を晴らしてくれる。
私は何度考えても理解し得る事ではないと考える事を諦めて、要さんに深々とお礼をした。
「その節は本当にありがとうございました」
「いいのいいの気にしないで、好きでやったことだから」
「必ず御恩はお返ししますから」
自分の人生を捧げる勢いで、と付け足すと要さんは腹を抱えて笑った。
え、今笑うとこあった?私真面目なんだけど?
「君って、見た目に反して存外真面目だよねぇ」
「反してって何ですか」
「ごめんごめん」
病室に訪ねてくるたびにお話をしていたのもあって、少し軽口を言うくらいには仲はいい…はず。
まだ口説かれると胸が雑巾絞りされてるみたいに悶えそうだけど。
推し尊い。
どうにか朝日奈家全員とこういう関係を築きたいものだが………十男と十二男はちょっと難しいかも。
見事なヤンデレに開花する十男と誰にでも喧嘩腰な十二男を思い浮かべて、この世界のイレギュラーである私にどう接してくれるのか想像もつかなかった。
むしろ嫌な意味で接してくれそうな気分。空気になりたいです、はい。
私は何だか馬鹿らしくなってため息をついた。
考えるより動け!だな。
「ありがとうございます」
私は無事に退院することができた。
入院中に何度か要さんや雅臣さんが病室を訪ねてくれたおかげで、退屈な時間はほとんどなかった。
傷もほぼ完治しており、お風呂も自分一人で入れる。それの何と幸せなことか…!
美和さんとの衝撃な対面があったあの日、必要だろうと交換しておいたメッセージアプリの連絡先。
退院する日の前日に、要さんから「明日迎えにいくよ」とメッセージ。
そのメッセージが何だか彼氏みたいで、スマホを抱きかかえて悶えていたところを看護師さんに変な目で見られました。悲しみ。
とりあえずそのメッセージにはお礼を述べて、私は朝日奈家の場所も知らないので、素直に甘えておくことにした。
「荷物もつよ」
「え?いいですよ、これくらい」
「お兄ちゃん面させてよ、ね?」
「…えっ」
おかしいな、まだ家族になる話は保留中のはずなんだが??
てかにっこりと笑う要さん眩しすぎん?目潰れるんだが。
「えーーーっと、まだ…ですよね??」
「でも、妹になるでしょ?」
「決定事項なんですか…?」
さも当然みたいな顔して言うものだから、私は呆れた表情を隠さない。
くそ、イケメンだと何言っても許されると思ってんのか。
けしからん、その通りだ。
「まぁ…前向きに検討します」
「男ばかりだけど、母さんも今度再婚して娘ができるんだ」
えぇ知っておりますよ、茶髪のサイドポニーが似合うリスのナイトを連れた可愛らしいJKのことですね。
今時あんな素直ないい子はいないよなぁ…何を食べたらあんな風に育つのやら。
「その子ももう家にいるし、年が近いから仲良くなれるんじゃないかな」
「………ちなみになんですけど」
「ん?」
「要さんって私のこと何歳だと思ってます?」
「高校生じゃないの?それとも大学生?」
会った時から感じている若干の子供扱いに、疑問をぶつけるとそれには予想していた答えが返ってきた。
要さんとは5つも年が違うから、若干の子ども扱いは仕方ないとは思っていたけども。
「……一応社会人になったんですけどね」
「……ごめん」
「いいですよ……慣れっこですから」
えぇ別に気にしてなんかいませんよ
童顔だし背もちっこいからね!!ガッデム!!!
苦笑いする要さんに何ともいたたまれない気分になったけど、絵麻ちゃんに会うのは普通に楽しみだし。
ていうか、朝日奈家のみんなに会うのが楽しみで仕方ない。不謹慎で申し訳ないけど。
個人的には早くオカンに会いたいなと思うわけだが、朝日奈家は総じて顔面偏差値が高いから、囲まれたら気絶しそうだな。
待って…要さんだけでもしんどいのに13人…というか絵麻ちゃんも入れて14人+一匹と生活して大丈夫か。
何人かは忙しくてあまり家にいなかったり、一人暮らししてたり…だけど。
それにしたって大変な未来しか見えないけど、退屈はしなさそうだと気分が跳ねる。
そう考えを巡らせている間に、要さんが運転する車は朝日奈家のマンションに着いた。
「あそこだよ、君が倒れてたの」
「…はぁ〜……マジですかぁい」
アニメで見た大きくて綺麗なマンションの中央にある庭園とも呼べる場所にそびえ立つ大きな樹。
その傍らに私が転がっていたと要さんは言う。
どうしてこの場所だったのか、何故一度死んでこの世界に来たのか。
前世でどうしようもなく恋焦がれていたこの世界に来れたのは素直に嬉しいような気がする。
しかしあまりにも非現実めいていて、一週間経った今でもふと夢なのではないかと不安にもなる。
しかし、こまめに会いに来てくれる雅臣さんや要さんが心の靄を晴らしてくれる。
私は何度考えても理解し得る事ではないと考える事を諦めて、要さんに深々とお礼をした。
「その節は本当にありがとうございました」
「いいのいいの気にしないで、好きでやったことだから」
「必ず御恩はお返ししますから」
自分の人生を捧げる勢いで、と付け足すと要さんは腹を抱えて笑った。
え、今笑うとこあった?私真面目なんだけど?
「君って、見た目に反して存外真面目だよねぇ」
「反してって何ですか」
「ごめんごめん」
病室に訪ねてくるたびにお話をしていたのもあって、少し軽口を言うくらいには仲はいい…はず。
まだ口説かれると胸が雑巾絞りされてるみたいに悶えそうだけど。
推し尊い。
どうにか朝日奈家全員とこういう関係を築きたいものだが………十男と十二男はちょっと難しいかも。
見事なヤンデレに開花する十男と誰にでも喧嘩腰な十二男を思い浮かべて、この世界のイレギュラーである私にどう接してくれるのか想像もつかなかった。
むしろ嫌な意味で接してくれそうな気分。空気になりたいです、はい。
私は何だか馬鹿らしくなってため息をついた。
考えるより動け!だな。