書類に目を通していると、静かに机に置かれたコーヒー。

｢どうぞ｣

｢ん？あぁ｣

早速置かれたコーヒーを啜る。

コーヒーはブラックに限る。
ミルクや砂糖などは入れない。そんなものは邪道だ。

秘書の名無しさんが入れてくれたコーヒーは、いつもスパンダムの好みの味になる。

ふと気がつくと視線を感じた。

｢…なんだよ｣

｢それ、苦くないですか？｣

｢…あ？｣

｢長官があまりにも美味しそうに飲むものだから、私もこの前飲んでみたんですけど私には無理でした。｣

｢まぁまだお前はガキだしな。｣

｢ガキじゃないです!｣

｢お前まだ18だろ!?｣

｢18はガキじゃないです！｣

｢十分ガキだろ!?｣

｢長官が大人すぎるだけです！｣

｢俺まだ39なのに!?｣

｢長官、セクハラです｣

｢ガキって言ったから!?つかカリファいつ入ってきたんだよ!｣

｢名無しさん、私の部屋で紅茶でも飲みましょ？｣

｢はい！｣

｢お、おい！｣

待て！という長官の声をバックにカリファと共に指令室を出た名無しさんであった。

→あとがき