短編(FFシリーズ)
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「はぁ……。」
ため息がこぼれた。歩けど歩けど荒れ果てた荒野しか視界には映らないし、人がいる気配など微塵も感じられない。
何処かの異世界に飛ばされたのか、喚ばれてしまったみたいで…。
「誰かいませんかーーーー!!!」
人ひとりにも会えない苛立ちと、ひとりぼっちの怖さを紛らわせる為に大声で叫んだ。
だけど返事が返ってくる訳もなく──────
「五月蝿い女だな。」
「!??」
と、思ったら男の人の声で返事が返ってきた。真後ろから。驚いた。驚いたけどそれ以上に人に会えた喜びの方が強くて抱き付いた。
「人ーーー!」
「…離せ。」
「嫌です!やっと人に会えたんです!もうひとりは嫌です!」
私を引き剥がそうと両肩を押されたけど諦めたみたいで手が離れていった。
……思ったら、初対面の男性に抱き付くのはさすがにはしたないな……そう思って離れた。
顔を上げて男の人の顔を見た。
身体が高くて、私以上に長い銀色の髪に、緑色の綺麗な瞳をしていた。
「……すみませんでした、突然抱き付いてしまって…。」
「騒いだと思ったらしおらしくなったな…。」
「だからと言って、殺気を隠していきなり首を切り落とそうとするのはやめてもらってもいいですか?」
「……ほう。」
長い日本刀が軽く首に当たって、チリッ…とした痛みが走る。皮膚が少し切れたけど寸前の所で武器を手に取り間に噛ませる。
「防ぐか。面白い。」
「いや、面白がらないで下さい。ギリギリで防いだんですから…。」
そう言うと男の人はくつくつと笑い始めて刀を下ろした。
「貴様、名は何という。」
「…人に名を尋ねるならまず自分から名乗るのが筋でしょう?」
「………セフィロス。」
「セフィロスさんですね。私、ナマエって言います。」
笑って握手を求めたら『ふん…』と鼻で笑われた。………何故。
「…貴様はどちらだ。」
「どちら、とは?」
セフィロスさんの言葉の意図が分からず首を傾げると物凄く大きいため息を吐かれた。
「マーテリア、スピリタス。どちらに呼ばれたのだ。」
「…誰に呼ばれたのか、分かりません…。気が付いたらここにいたので…。そのマーテリアさんもスピリタスさんも存じ上げません…。ここで初めて会ったのはセフィロスさんだけですし…。」
「…マーテリアでもスピリタスにも呼ばれていない者、か…。面白い。」
セフィロスさんはまた静かに笑い始めた。
………男の人に言ったら失礼なんだろうけど、美人さんだなあ…。
「…なんだ?」
「え…。あっ…いえ!」
「興が乗った。着いてこい。」
それだけ言ってセフィロスさんは歩き始めた。
すると突然、人が現れた。
──────いや、人と言っていいのだろうか…。人の形を成した
「…なに、これ…。」
「イミテーション。」
「……イミテーション…?」
「紛い物だ。」
斬り掛かってきたイミテーションをセフィロスさんは難なく倒していく。それをただ、見つめていた──────その時、背後に気配がして急いで武器を手にして防いだ。
「…っ…!!…そ、んな…。ジェクト、さん…?」
「……………。」
大剣で襲いかかってきたのは、よく見知った人で…無表情で私に襲いかかる…。
「貴様、ジェクトと因縁があるのか。」
「…っ、因縁、は…ないけど…、知り合い、です…っ!」
「そうか。ならば殺せ。」
「……っ、」
セフィロスさんは、さも平然と言い放った。
…本人じゃなくても…、出来ない…っ…。
「何を迷う事がある。そいつを殺さねば貴様が死ぬだけだろう?」
「…く、ぅっ…!!……簡単に、言ってくれますね…っ…!」
ガチガチと剣が鍔競り合う音が響く…。
……セフィロスさんの、言う通り…。やらなきゃやられる…。………覚悟、決めなきゃ……。
「…ジェクトさん…!ごめんなさい!!!
ファイガ!!!」
偽物のジェクトさん目掛けてファイガを放った。
煙が消え、パキパキと音を立てて崩れるジェクトさんの偽物から目を逸らした。………偽物でも見ていて気分の良いものではない…。
「──────セフィロスさん、ジェクトさんの事…知ってるんですか?」
「ああ。貴様にその気があるのならば逢えるだろう…。」
「……なら、セフィロスさんに着いてきます。この世界の事も知りたいし。」
「ふん…。行くぞ。」
揺れる銀髪を追った。何処へ向かっているのか分からないけど、目的地に着くまでに偽物……イミテーションに何度か襲われた。だけど、セフィロスさんは笑って見ているだけ…。戦闘は全部私で……。
「…っ、セフィロス…さん…!手伝って下さいよ…っ!」
「ジェクトのイミテーションを倒せる力があるだろう?」
「…鬼畜…っ!!」
──────
「はぁ…っ、はぁ…。」
なんとか、倒し切った…。
汗がポタポタと頬を伝い地面へと落ちて行く…。
足音が目の前から聞こえて顔を上げれば、長い日本刀を手にしたセフィロスさんが立っていた。
その、手にした日本刀を私目掛けて突き出して来た。
さすがにもう、動けなくて…死を覚悟した。
「──────…?」
だけど来るはずの痛みも衝撃も何も来ない。
恐る恐る目を開ければセフィロスさんの日本刀は私の背後の何かを貫いていた…。
「……正気ですか…。」
「ふん…。私自身、ここにいる。それ以外は全て紛い物だ。」
セフィロスさんは、自分自身のイミテーションの頭部にその日本刀を突き立て薙ぎ払った。
身体の力が抜けてその場にへたり込んだ。
「…軟弱だな。」
「……これでも頑張った方だと思いますよ…。」
立ち上がろうとするけど、膝が笑って立つ事が出来なかった…。目の前にセフィロスさんが来て目線を合わせるように屈んだ…、そう思ったら身体が宙に浮いた。
「きゃ…っ…。せ、セフィロス、さん…?」
「歩けんのだろう。運んでやる、ありがたく思え。」
………あまりにも綺麗な顔がすぐ近くにあって恥ずかしくなった…。というか、今、私汗だくなんだけど…っ…。
「セフィロスさん…!あの、私、汗かいてるから…触らない方がいいですよ…っ。」
「……そうだな。甘い香りがする…。」
「へ……?」
「このまま喰らい尽くすのも悪くないな…。」
喉を鳴らして笑うセフィロスさんに、私の頭が警告の鐘を激しく打ち鳴らす…。
「お、おろして…!」
「ダメだ。」
暴れても敵わなくて面白そうに私を運ぶセフィロスさんが降ろしてくれたのは随分と後になってからだった………。
fin.
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後書き(07.11.09)
DFF NTセフィロス夢(?)でした。
NTはストーリーはクリアしたんですけどね、まだ全部のストーリーを観てないので、妄想のセフィロスでした。
……セフィロスってこんなんか…?
解釈違いでしたらごめんなさい…_(:3 」∠)_
