短編 (FF以外)
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「──────♪」
歌が聴こえる…。それはこの時代には無い歌。
遥か未来から突如現れた娘が口遊む歌。
「───眠れんのか?」
「あ、先生。うん…ちょっと寝付けなくて…。」
困り顔をし頬を掻く少女───ナマエは突然この魏に現れた。見たことの無い衣服、その美しい容姿に曹操殿が大層気に入り己の女にすると言い放ったが、周りの臣下全員から止められ娘という形で事なきを得た。
「ねえ、先生…。」
「なんだ」
「───もしも、私が曹魏から離れて旅をしたい…って言ったら怒る?」
不意に投げかけられた言葉に返答を詰まらせる。
『好きにすれば良かろう』いつものように言えば良いものを、何故か口に出す事を躊躇った。
「…この国に飽きたか?」
「ううん、そうじゃない。曹魏は好き。孟徳様もみんなも大好きです。……ただ、この世界をこの目で見てみたいって思ったんです。…私の知らない、古の世界を…。」
此奴は語らない。我々の未来を。
『それは未来に生きている私が口を出して良い事では無いから。私の言葉で人が死んでしまうのは嫌だ』と…。
「…好きにしろ。だが、必ず私の元へ帰って来い。」
「ありがとう、……仲達先生。」
抱き付かれた。
まだ幼さが残るこの少女は『この世界』で何を見るのか…。
そっと、背に腕を回す…。らしく無い事をすれば抱き付いた腕に少し力が込められた。
今生の別れでもない、ただ一刻の別れなだけだ。
肩を掴んで引き剥がした。
「ええい!いつまで抱き付いているのだ!」
「……えへへ。」
「───行け。貴様の目で見て感じた事、それらを必ず私の所へと持ち帰って来い。幾分かは酒の肴になるだろう。」
「───うん!!白虎!行くよ!」
四神の一柱、白虎の名を呼び少女の元へと現れる白き獣。
「ねえ、先生。」
「…なん──」
軽く触れる唇…。まるで悪戯が上手くいった様な表情をした少女───
「先生、大好き!行ってきます!」
「ナマエ…!貴様…っ!」
白虎に跨り大地を駆けていくその背を見送った。
「…馬鹿めが…。」
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翌朝、部屋に残した書き置きを曹操殿が見つけ大騒ぎになった。
「司馬懿よ!お主、何も知らぬのか!?」
「…ええ。」
「くぅ…儂の可愛いナマエ…。一体何処に行ったのだ…。」
項垂れる曹操殿に一礼をし部屋を出る。
「仲達よ。貴様、ナマエが何処に行ったか知っているのであろう?」
「……いえ、存じ上げません。」
「ふっ…。貴様もナマエに関わる事だと嘘が下手だな。──────まあよい、我等の愛しい妹が帰還するまで我等はこの曹魏を守るだけよ。」
ナマエという少女がこの国でどれほど愛されているかあの者は分かっていない。
どのような土産話を携えて帰ってくるのか…。
その時が来るまで楽しみに待つとしよう…。
fin
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後書き(07.09.26)
三国無双の司馬懿夢でした。
うちの子(長編夢主)は色んな世界に行きます。
この時は茶髪に青色の目でした。
この話を思い付いた時、まだ『三国無双4』が発売されたくらいの時ですね。
なのでこの夢小説の司馬懿の声は故・滝下毅さんです。
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