短編(FFX)
ナマエ
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「ねえ、アーロン。」
「ねえ、おっちゃん。」
場所はルカ。
アーロンはナマエとリュックの買い物に、何故か付き合わされていた。直射日光を避ける為に向かいの店の軒下へと移動し、わずかな日陰でふたりの買い物が終わるのを静かに待っている時だった。
ふたりがアーロンに駆け寄り真剣な表情で見つめてくる…。
その異様な雰囲気にアーロンは少しだけ身構えた。
「……なんだ。」
「「ちょっと来て!!」」
「お、おい……っ!」
アーロンを逃がさない。そう言わんばかりにナマエとリュックは、アーロンの左右の腕に自分たちの腕を絡め、アーロンを引きずるように歩き始めた。向かう場所は、先程までふたりが服を見ていた店舗。店の前には、色とりどりの可愛らしい服や、少し露出の多い服が出されていた。
「アーロン。服買ってくるから、ここに居てね。」
「勝手にどっか行かないでよね!おっちゃん!」
アーロンの腕から離れ、ふたりは互いの顔を見合わせそれぞれ服を手にして店の中へと入っていく。
それをただ見送ることしか出来ないでいるアーロン。
しばらくすると、服を買い終えたナマエとリュックが店の中から出て来た。が───
「……おい。その格好はなんだ……。」
アーロンが目にしたのは、いつも着ている服ではなくて今し方購入したばかりの服。
ナマエの服はいつもと違い、チューブトップ、その上からシースルー生地の上着を羽織っていて下も大胆に大きなスリットが入っている触り心地の良さそうなロングスカート。
かたやリュックはといえば、淡いピンク色のリボンが目を引く愛らしい服装。下はいつものホットパンツではなく、柔らかく脚を包み込んでいるスカート。
「アーロン…。どう、かな?ちょっと胸が見えそうだけど…自分では結構良い線いってると思うんだ。」
「ねえ!おっちゃん!あたしのがイイでしょ!このリボンとかちょーカワイイし!スカートだってふわふわしてるんだよ!ほらっ!」
各々の服をアーロンに見せるようにクルクル回ったりしているナマエとリュック。
そんなふたりに詰められ、固まるアーロン。
しかし、そんなアーロンを横目にナマエとリュックが言い争い始める。
「……ちょっと、リュック?抜け駆け、良くないよ?」
「ふーんだ!ナマエだって、そんなえっちなの着てるのズルいでしょ!」
「なっ!?べ、別にえっちじゃないでしょ!?普通だよっ!…リュックだって、いつもそんなゆるふわな服着ないじゃない!」
「(……これは、逃げた方がよさそうだな。)」
アーロンはふたりが言い争っているその隙に、ゆっくりと後退し………一気にルカの街中を縫うように走り始めた。
「あっ!!逃げた!」
「ナマエ!!追うよっ!」
「うんっ!!」
赤色を追う、ふたりの少女。
「アーロンっ!まだ答えてないでしょっ!」
「こらぁ〜!逃げるなぁ〜っ!!」
「……っ、お前らに構ってなどおれん!!」
その日のルカでは逃げ惑う伝説のガードと、それを追い回すふたりの少女の目撃情報が後を絶たなかった。
おまけ
「……アーロン、聞いたッスよ〜…?可愛い女子ふたりに、街中追いかけられてたって。」
「やっぱ、アーロンさんはスゲェっすね!モテモテじゃないですか!!」
「……………。」
揶揄いの表情と口調、そして謎に羨望の眼差しを向けてくる仲間をどうしてやろうかと頭を押さえたアーロンがいたとかいないとか。
強制終了
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後書き(08.05.30)
思いつきで書きました。
なんとなく松浦〇弥さん(一応伏字)の『ね〜え?』が頭の中で流れて…。はい。後悔はしてません。
ナマエがセクシー。リュックがキュート。
ふたりでアーロンに『どっちが好きっ!?』って迫ってるのを想像したら可愛かったです(笑)
アーロンがハッキリと答えてないので、アーロン×ナマエにも出来るし、アーリュ好きな方にはお好みで後を想像してもらえるように書いてみました。楽しみ方は無限大です(笑)
イメージソング
松浦亜弥/『ね〜え?』
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