短編(FFX)
ナマエ
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「先生!好きです!付き合ってください!」
「……はぁ…。またお前か…。」
アーロンは深くため息をついた。教員室に毎日やって来ては“好きです”“付き合ってください”の繰り返し。
まだ九官鳥の方が、色んな言葉を喋るのではないかと思う程だ。
「まったく…。お前も毎日毎日、飽きもせんとよく続けられるな。」
「はい!アーロン先生のこと、好きなので!」
「……その熱意を研究へと向ければ完璧なんだがな?」
「えへへ…。」
「言っておくが1ミリも褒めていないぞ?」
ナマエは照れ臭そうに頬をかく。
その顔を見たアーロンは先程よりも深いため息をついた。
「こんなに若くてぴちぴちな女の子が毎日愛を囁いてるのに…っ!先生はどうしたら靡いてくれるんですかっ!?」
「お前な…。」
「周りの子たちからも“なんでアーロン先生なんだ?”って聞かれますけど…。この渋さが良いに決まってるじゃないですか!!白髪混じりの髪を後ろでひとつに束ねて、憂いを帯びた琥珀色の瞳。そしてこの無精髭…っ!私の性癖が盛りだくさんなんですよっ!!」
「やかましい。」
ナマエの熱弁を強制的に聞かされたアーロンは丸めたレポートで頭を小突いた。“あいたっ!”と額を抑える。しかし、その表情は嬉しそうである。
「性癖だの…。声を高らかにして言うんじゃない…。」
「…だって、ホントですもん…。」
「一回り以上も年上の男に魅力など無いだろう。諦めて同年代の男と付き合うんだな。」
「いーやーでーすー!私は先生がいいのっ!…初めてのえっちはアーロン先生って決めてるんです…っ!」
ナマエの突然の爆弾発言にアーロンは飲もうとしたお茶を盛大に吹き出した。若干、気管にも入り酷く咽せる。
「…っ!ゴホッ…!!…貴様…、何を言い出すかと思えば…!ゴホッ…っ。」
「嘘じゃありませんっ!私の処女を捧げるならアーロン先生って決めてるんですっ!」
「わ、分かった!分かったから…!処女だの捧げるだの大声で叫ぶなっ!」
口元を近くにあったティッシュで拭いながらナマエの口を塞ぐようにするアーロン。
突然のアーロンからの接近にナマエは顔を赤くして固まった。
「…分かった。名字、目を閉じろ。何があっても決して開けるな。声も出すな。分かったら返事をしろ。」
「は、はいっ…!」
ナマエは両手で顔を隠すようにしている。
その小さな手の上からアーロンは片手でナマエの目の当たりを覆うように手を重ねた。
「(…わっ!先生の手…!あったかいなぁ…。なに、する───)」
「……は……っ。」
「…っ!??」
ナマエの耳にアーロンの吐息が掛かる。
その瞬間、ナマエの身体は粟立つ。
いつもと違う。低いけど、色気を含んだその吐息に。
「───動くな、見るな、声を出すな。」
「…っ…。」
「…そう。良い子だ…。そのままでいるんだ。ひとつでも破れば、終わりだ。」
喉が、ひりつく…。
ただ、耳元で話されてるだけなのに…。
身体がぞくぞくとして止まらない…。
「……なあ…ナマエ…。」
「(…っ、名前、初めて呼ばれた…っ。)」
「…このままお前に触れてやろうか…?…お前はどうされたい?───俺の事が好きなんだろう……?」
そう言われた瞬間、脚に力が入らなくその場にへたり込んだ。
「…くくっ。呆気なかったな。」
「……っ、せんせ…っ…!」
「この程度も耐えられんようでは俺の相手は務まらんぞ?」
“気娘を相手にするほど俺は女に飢えてないからな”
そう言い残し、アーロンは教員室を出て行った。
「あーーーっ!!もうっ!!先生のいじわるーーっ!!」
ナマエの叫びがアーロンに届いたかはまた別のお話。
next...?
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後書き(08.02.20)
はい。ノリと勢いで書きました。ごめんなさい。
本当はもっと卑猥な言葉を言わせてやろうかと思いましたがやめました。やるとしたら裏に持って行きます(ノリと勢いで言ってる)
本当は夢主を【囚われ】夢主にしようかと思ったんですが、夢主の性格上言わないな…と思い、元気な夢主に今回はしてみました(´꒳`)
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