短編(FFX)
ナマエ
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今日は一段と寒さが強い日で。そんな日に外に出る元気は無かったので、前日に時間と材料があって作ったチョコチップクッキーと紅茶でほんわか過ごしていると来客を告げるインターホンが鳴った。…誰だろうか、と思ってモニターを確認すれば、見知った大柄の男性が立っている。
「ジェクトさん?どうしたの?」
「おい!ナマエ!イタズラさせろ!!」
「はあ…?」
自分でも驚くくらいに素っ頓狂な『はあ?』が出た。しかも突然、家に来て『イタズラさせろ』と言われても…。
………イタズラ…?あぁ、そっか。今日はハロウィンだ。
でも、スピラから来たジェクトさんがどうしてハロウィンを知ってるんだろう…。きっとそんな顔をしていたのか、ジェクトさんが説明し始めた。
「碧人がアーロンによ、『今日はハロウィンだから夜はパーティーしよう』って言ってたんだ。だから碧人に『ハロウィンってなんだ?』って聞いたら、どんなイタズラをしても許される日だって言うじゃねえか。だからよ!お前にイタズラしに来たぜ!」
………とても語弊のある言い方で頭を抱えた。
そして、すごく良い笑顔で汗をかいてるし、息が上がってる…。私の家までどうやって来たの?と聞けば『走って来た!』とまるで少年のような笑顔で答えてくれた…。
異界から現世へと来たにしても、体力お化け過ぎて現世の怪異たちもドン引きするレベルだよ…。
とりあえず私はこの“体力お化け”をやっつけなければならない…。
「…あのね、ジェクトさん。イタズラするにしても“ある呪文”を唱えないとダメなんですよ…?」
「お?そうなのか、なんて言うんだ?」
「“トリックオアトリート”」
「とりっくおあとりーと?」
若干ひらがなな感じがするけど、意味は変わらない。ジェクトさんに『ちょっと待っててね』と伝えて個包装にしたチョコチップクッキーを持ってきた。
「…じゃあ、私が呪文のお手本を言うから、その後にジェクトさん、言ってね?」
「おう!」
「『トリックオアトリート、お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ。』」
「……なんか、小っ恥ずかしいな…。……よし、とりっくおあとりーと!お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞ!!」
「はい。」
「おう???」
ジェクトさんの手にチョコチップクッキーが入った小袋を渡して玄関を閉めた。
「おい!ナマエ!開けろって!イタズラさせろ!」
「…“お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞ”…。お菓子を貰ったらイタズラ出来ないんですよ。」
「………ナマエ!菓子返す!イタズラさせろ!」
慌ててお菓子を返そと玄関のドアノブをひねっても開かない。もちろん施錠済み。
「発言が危ないんで、ご近所さんに通報される前に帰ってください。」
……ジェクトさんの言う『イタズラ』が子どものする可愛いものじゃなくて、どうしても卑猥な単語にしか聞こえない。ならば、先手を取って自衛するのみ。
「……わーったよ…。どーせお前も夜、来るもんなあ??そん時は覚悟しろよ?」
ニヤリと笑ってジェクトさんは帰って行った…。
絶対行かないって言わないと…っ!
慌ててスマホを手に取り、アーロンに電話をした。
《ナマエか?どうし───》
「私、ぜっっっっったいに行かないからね!!!」
自分の言いたい事だけを言って通話を切った。
……今日という日を乗り切れば…大丈夫…。
な、気がする…。
happy Halloween!!
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後書き(07.10.31)
仕事中に思いついて書きました(現在進行形で仕事中)
これは完全にやっつけですね。ええ。
