6.合流
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
一回目、二回目、続けて五回目のコールで返答がないことを諦めてしまうのは、ここ連日のことだった。何度繰り返したかわからない動作に咲耶は受話器を耳から離す。アレン一行と別れ、今現在咲耶は本部からの案内により目的の地まであと一歩というところまで来ている。駅に設置されていた電話機にゴーレムを繋いで、兄弟弟子の一人と通話を試みるもそれは叶わなかった。
この数日間、彼等と連絡がつかない。我等が師と合流できているなら、自分に何かしらの報告があっていいはずだ。直後、ゴーレムが震え無機質なコール音が鳴る。折り返しかと思って、すかさず取った。
「はい」
「俺だ」
「リーバー、班長」
「すまん。今大丈夫か?」
思っていた人物ではなかったが、咲耶は肯定を口にした。
「私も丁度聞きたいことがあったので」
「何、どうした?」
「本部にクラウド部隊から連絡が入っていませんか? ここのところ音沙汰がなくて」
電話口から、沈黙。呼吸音すら聞こえなくて、咲耶は違和感を覚えた。
「……咲耶。お前に伝えなきゃならないことがある」
「? はい」
このことを伝えるために彼女に連絡を取ったのに、いざ言うとなると喉の奥が焼けるような感覚に襲われる。落ち着いて聞けというほうが間違いなく酷だ。
「お前以外の部隊のメンバー。あいつらはーー」
受話器超しの真実に、耳から音がなくなった。
.
この数日間、彼等と連絡がつかない。我等が師と合流できているなら、自分に何かしらの報告があっていいはずだ。直後、ゴーレムが震え無機質なコール音が鳴る。折り返しかと思って、すかさず取った。
「はい」
「俺だ」
「リーバー、班長」
「すまん。今大丈夫か?」
思っていた人物ではなかったが、咲耶は肯定を口にした。
「私も丁度聞きたいことがあったので」
「何、どうした?」
「本部にクラウド部隊から連絡が入っていませんか? ここのところ音沙汰がなくて」
電話口から、沈黙。呼吸音すら聞こえなくて、咲耶は違和感を覚えた。
「……咲耶。お前に伝えなきゃならないことがある」
「? はい」
このことを伝えるために彼女に連絡を取ったのに、いざ言うとなると喉の奥が焼けるような感覚に襲われる。落ち着いて聞けというほうが間違いなく酷だ。
「お前以外の部隊のメンバー。あいつらはーー」
受話器超しの真実に、耳から音がなくなった。
.
1/3ページ