遠い記憶…【クラピカ夢】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ここはノストラード家。
ここのボスの父、ライト=ノストラードがハンター歴0年の名無しさんを雇った。
ノストラード家に来て初めての本格的な仕事は、今年の9月1日~10日まで開催される、オークションの参加だった。
名無しさんはクラピカと一緒にビルの屋上で、オークション会場の様子を伺っていた。
「どう?何か変わったことはない?」
双眼鏡をのぞいていたクラピカに名無しさんが聞いた。
「あぁ…。何もない。大丈夫だ。」
双眼鏡から目を離して名無しさんを見た。
「…どうしたの?私の顔、何かついてる?」
クラピカの視線に答えると、クラピカは顔を少し赤くして目を反らした。
「…!いや…何でもない…ただ…少し気になることがあるんだが……」
「何?」
名無しさんが小首を傾げると、クラピカは話始めた。
「名無しさんは何故この仕事を選んだんだ?」
結構、単刀直入に聞いてきた。
「……私ね、賞金首ハンターなの。過去に両親や一族を殺されて…。…で、その敵を討つために、この仕事を選んだの!」
クラピカは自分と同じ理由のことに少し驚いた。
「後ね、敵討ちの他に、人を探してるの。」
「人探し?」
夜空を見上げながら話している名無しさんにクラピカが聞き返した。
「私のお兄さん。死体を必死で探しても兄さんの死体だけが見つからなかったから、もしかしたら生きてるのかもって。」
クラピカは名無しさんの話を聞いていると、本当に自分と似ていると思った。
「それに…クラピカを見ると、何だか懐かしい気がしてくるの。」
「…懐かしい?」
「うん。私の兄さんも、クラピカと同じ色の髪の色をしていたの。」
すると突然強い風がふいた。
ビュッ!
チラッ!
「……っ!」
クラピカは見た。
普段は名無しさんの髪に隠れて見えなかったが、ハッキリと名無しさんの右耳にクラピカと同じイヤリングが見えた。
「…名無しさん…まさか…」
「ん?何?」
クラピカは恐る恐る聞いてみた。
「お前の一族が殺されたのは、何年前だ?」
「5年前。」
「一族を殺した奴らの名は…?」
「…幻影旅団…」
「殺された一族の名は……?」
「クルタ族…。」
「!!!!!!!!!!」
驚きを隠せないクラピカは、何とか落ち着け!と自分に言い聞かせた。
「どうしてそんなこと聞くの?」
名無しさんは急にそんな事を聞いてくるクラピカの方を見て、また小首を傾げた。
すると、クラピカは黒のカラーコンタクトを外して、名無しさんを見ていた。
「……っ!!!!!!」
コンタクトを外したクラピカの目は、色鮮やかな緋の目に変わっていた。
「……クラピカ…あなた…その目…!」
名無しさんも驚きを隠せない状態だった。
「名無しさんの探している兄は、きっと…いや…間違いなく私のことだろう?」
「…ウソ…クラピカが、私のお兄さん?」
名無しさんが驚いている間に、クラピカの目の色は、元の色(水色)になっていた。
「ああ。さっきの私の質問で確信した。名無しさんは間違いなく、私の妹だ。」
そして名無しさんに優しく微笑んだ。
名無しさんは涙を流しながらクラピカに抱きついた。
「…やっと見つけた…兄さん…」
「…もう、離れたりしなくていい。安心しろ。」
「…うん。」
【やっと見つけた、やっと捕まえた。
私のたった1人の家族。
もう、絶対に離さない。】
END