Catch and kill【フェイタン夢】
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最悪……………
幻影旅団に捕まるなんて………………
よりによって旅団で一番最悪な奴に監視されるなんて……………………
私はゴン・キルア・クラピカ・レオリオと一緒に協力して旅団を追っていた。
ゴンとキルアと3人で旅団の行動を追っていたとき、私が失敗して私一人だけ捕まってしまった。
でも、ゴンとキルアは上手く逃れたみたいだから良かった。
捕まった私は旅団のアジトに連れて行かれた。
「で?お前は誰だ?」
ジャージを身に纏った男が私に言った。
「………………」
男の視線から逃げるように目をそらす。
「ケッ!…フェイタン、コイツを閉じ込めて監視しとけ。」
「わかたね。」
そう言って背の小さい人が私を違う部屋へと連れ出した。
―そう、この人こそ、一番最悪な奴…。
捕まえた相手を容赦なく拷問する極悪非道な奴。
……そう思っていたけど、彼は私に何もしようとしない。
「……拷問しないの?」
不思議に思って聞いてみた。
「お前は拷問されたいあるか?」
彼から返ってきた答えは予想外だった。
「え……そういうわけじゃないけど……。噂ではあなたは旅団でかなり酷い人だって聞いたから。」
素直に言うと、彼はフンッと鼻で笑った。
「お前変わてるね。普通なら泣き喚くはずね。」
「…怖いよ?……でも怖がったところで逃がしてくれないでしょう?」
「………お前やぱり変わてるね。…お前名前何て言うか?」
私の問いには答えず、代わりに私の名前を聞いた。
「キャット。」
さっきの男には教える気がなかったけど、不思議と彼には教えることができた。
「キャット、今日はもう休むといいね。」
そう言って近くにあったタオルケットをかけてくれた。
「え……あ、ありがとう…。」
彼の意外な行動に少し戸惑いながらも、その行為に甘えた。
この人は思ったよりも酷い人じゃないのかも……
そう思いながら眠りについた。
次の日もその次の日も、彼、フェイタンは私を拷問しようとはしなかった。
代わりにフェイタンは退屈しないように毎日私に話しかけてくれた。
そうしていくうちに、私はフェイタンに対する気持ちが変わってきた。
フェイタンと話すと楽しいし、何よりドキドキする…//////
でも、そんな日も長くは続かなかった。
私たちがいつものように話をしていると、最初に話しかけたジャージ姿の男が部屋に入ってきて、こう告げた。
「フェイタン、いつまでも吐かねーならそいつはもう用済みだ。殺せ。」
「…!!」
男が言った後、フェイタンは絶望にも似た表情をした。
「……逃がすという手は無かたあるか……?」
フェイタンが静かに呟くと男は答えた。
「団長の命令だ。お前が殺らなきゃ、俺が殺るぜ。」
そう言って男は何もいえないまま固まっている私のほうへゆっくりと歩み寄ってきた。
「……………好きにするがいいね。」
フェイタンはそれだけ言って、部屋を飛び出した。
「フェイタン!!………っ!」
飛び出したフェイタンに叫んだけど、去り際にフェイタンの目に涙が溢れていたことがわかったから、これ以上何も言えなかった。
その後は、何も覚えてない―
ただ、私の瞼にはフェイタンの涙が焼き付いていた。
ああ…フェイタンに想い、伝えておけばよかったな…。
いくら後悔したって、もう遅い。
私は最後の力を振り絞って、今は誰もいなくなった静かな部屋で呟いた。
「フェイタン、大好きだよ。」
END