主人公争奪トランプバトル!【リョーマ夢】
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決まったチームをみんなが確認する。
第一グループ
切原赤也・柳蓮二・丸井ブン太・ジャッカル桑原
第二グループ
跡部景吾・日吉若・宍戸亮・鳳長太郎
第三グループ
柳生比呂士・仁王雅治・幸村精市・真田弦一郎
第四グループ
忍足侑士・向日岳人・樺地宗弘・芥川慈郎
グループが出来たところで4グループ同時にババ抜きが始まった。
第一グループでは…
「(ゲッ!俺にババ来たのかよぃ…)」
最初にババが渡ったのはブン太だった。
赤也が柳のトランプを引くと、赤也はニヤリとして言った。
「よっしゃ!まず一組!」
ペア同士のトランプを前に出して喜ぶ赤也。
続いて柳がブン太のトランプを引く。
「この札が3である確率、86%だな。」
ニヤリとしながら引くと本当に3だったらしく、ペアが出来てトランプを前に出した。
「くっそー!ババ抜きでもデータ使うのかよぃ!」
ガムを膨らませながら今度はブン太がジャッカルのトランプを引く。
「揃わねぇ!」
そしてジャッカルが赤也のトランプを引く。
「おっ、ペアだ」
ジャッカルはペアになったトランプを引いて安心した。
一方第二グループでは…
「俺様からだ。」
跡部が日吉のトランプを引くと、誇らしげにペアのトランプを捨てた。
続いて日吉が宍戸のトランプを引いた。
「…っく!」
どうやら揃わなかったようで、悔しそうにトランプを見つめた。
そして宍戸が鳳のトランプを引こうと一番右端のトランプに触れた。
「宍戸さん!それジョーカーです!隣の方がいいですよ!」
「はっ!?」
何と鳳は自分がババを持っていることを教えて更にそれを引かせないようにしていた。
「お前、それ言ったらゲームにならないだろ!?」
「はい、わかっています。でも宍戸さんにジョーカーは引かせられません。」
「長太郎…すまないな…」
鳳の言う通り、最初に宍戸が選んだトランプの隣のトランプを選んで引いた。
「!?」
宍戸の引いたトランプは何とババだった。
「お前!騙したな!」
「すみません宍戸さん。でも、彼女は宍戸さんにも渡したくありません。」
真っ直ぐ宍戸を見つめる鳳に、宍戸は鼻で笑って納得した。
「なるほどな。宍戸が鳳の言葉を信じて隣のカードを選んでも、遠慮して最初に選んだカードを選んでもジョーカーを引くということか…。やるじゃねぇの!」
そう言いながら跡部は鳳にトランプを引かせた。
一方第三グループでは…
柳生が仁王のトランプを引こうとするが、なかなか引かない。
「どうした柳生?早ぅ引きんしゃい。」
「仁王くん。失礼ですが、何も細工はしていませんよね?」
「疑り深いのぉ…。何もしとらんきに、安心しんしゃい。」
そう言われて少しだけ安心してトランプを引いた。
次は仁王が幸村のトランプを引く。
「お前さんの表情はほんに読めんのぉ…」
少しだけ苦笑しながらトランプを見ると、仁王がペアのトランプを抜いた。
「…真田、そんなに硬くトランプを握っていたら俺が引けないよ。」
クスッと笑って幸村が言うと、真田は術が解けたかのように力を抜いた。
「あ、ああ…。すまない。俺としたことが…。さぁ、引くがいい。」
体の力は抜けたが表情は硬いままだ。
幸村が一枚のトランプに手を触れた瞬間、余計に真田の表情が強張った。
「……。」
その瞬間、誰もが真田の手札が読めた。
―ババを持っているのは真田だ―
幸村は触れたトランプの隣のトランプを引いた。
表情が硬いまま真田は柳生のトランプを引く。
「くっ…!」
硬い表情から悔しそうな表情に変わり、引いたトランプを混ぜた。
そして第四グループでは…
「まずは俺からやんな?」
忍足がメガネを押し上げて向日のトランプを引いた。
「揃わへんな~…」
「そう簡単に揃ってたまるかよ!…よっ!…あああ俺も揃わねぇ!クソ!!」
悪態を吐きながら向日が樺地のトランプを引いた。
「でもまさか樺地がこの勝負に参加するとは思わなかったぜ!」
「せやな~。てっきり跡部の見方するんか思ぅたわ。」
「……ウス…」
少し遠慮がちに頷きながら樺地が芥川のトランプを引いた。
「うっわ~どれ引こうかな~迷うな~!!」
いつも眠そうな芥川までもがやる気を起こしている。
「ええから早よ引き。」
「んん~これっ!あっ!ペアだ!嬉C~!」
一人ワイワイ騒ぐ芥川に忍足たちが苦笑した。
そして、各チームの一位が決まった。
切原赤也、跡部景吾、幸村精市、忍足侑士
負けたメンバーが四人を見る中、最後の勝負が始まろうとしていた。
すると…
「何やってんスか…?」
ファンタを飲みながらリョーマがやって来た。
跡部がリョーマを見据えてニヤリと笑って説明した。
「……フーン…。面白そうじゃん。俺もやる。」
そう言ってリョーマがイスに座った。
「お嬢ちゃんと仲がエエ越前が乗らんわけあらへんわな~…」
溜息を零して忍足が五人分のトランプを配った。
まず最初は赤也が跡部のトランプを引いた。
「くっそー!ダメか…」
最初は揃わなかったようで、悔しそうに引いたトランプを睨んだ。
続いて跡部が幸村のトランプを引く。
「俺様の眼力で勝利はもらった!」
そう言ってトランプを引くと、予想通り揃ったらしく……
「スケスケだぜ…」
またもや誇らしげに揃ったトランプを捨てた。
苦笑しながら次は幸村が忍足のトランプを引く。
「なかなか揃わないね…」
少し残念そうに引いたトランプを混ぜる幸村。
「そないバンバン揃ったら勝負にならへんやん…」
そう言いながら忍足はリョーマのトランプを引いた。
「切原さん、次俺が引く番なんスけど…」
リョーマを忘れて赤也が跡部のトランプを引こうとすると、リョーマがそれを制止した。
「おっといっけね!悪ぃ越前、ほらよ!」
あまり悪びれることもなく赤也はリョーマにトランプを引かせた。
「…にゃろう……」
赤也をキッと睨み引いたトランプを見ると、ペアになったようで少し安堵してトランプを捨てた。
それから30分…
誰がババを持っているのかもわからず、ゲームは平行線を辿っていた。
揃いそうで揃わないもどかしさが空気となって表れる。
他のメンバーも固唾を飲んで見守った。
そして…
「俺、切原さんのトランプ引いて揃えば上がりっス。」
『何!?』
ニヤリとするリョーマの発言にみんながリョーマを見た。
「くっそぉ~!上がらせねぇ!!」
焦る赤也をリョーマは余裕そうに見ながら一枚引いた。
「…俺の勝ちっスね…」
赤也から引いたカードと自分のカードを合わせて目の前のテーブルに置いて他のメンバーを一瞥した。
すると…
「あれ?皆さん集まってどうしたんですか?」
たまたま通りかかった杏菜が大勢の人だかりを見つけて声をかけた。
するとリョーマが立ち上がり、杏菜の方へ行った。
「何でもない。行こ。」
「え…?あ、うん。…それでは、おやすみなさい、皆さん!」
杏菜の手をギュッと握って勝ち誇った表情で去り際にこう言った。
「まだまだだね。」
その場に残ったメンバーが唖然とするなか、忍足がリョーマが最後に置いたトランプを見て呟いた。
「スペードのクイーン…」
「戦いの女神…ですか……」
忍足に続いて柳生が眼鏡を押し上げながら言った。
END