君と僕とで過ごす特別な日【不二夢】
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「名無しさんちゃん、誕生日おめでとう…!こ、これ、受け取って…!」
「ありがとう。」
いつでもモテモテの名無しさんは誕生日にいろんな人から祝いの言葉をもらう。
そんな名無しさんは学校の中でもイケメンの類いに入る不二と付き合っているともなれば学校中が噂になる。
だがあまりにもお似合いなカップルで、誰も何も言えないのが現状。
大量の手紙とプレゼントを抱えて教室に行くと、不二が名無しさんを見てクスリと笑う。
「いつもより多目だね。手紙なんかホラ、今にも落ちそうだよ?」
華奢な腕に収まりきらないほどの手紙とプレゼントを見る。
「見てないで手伝ってよ…!」
「名無しさんがモテるからいけないんだよ。」
わざと意地悪を言って名無しさんを困らせる。
「周助だってモテるくせによく言うよ…!」
鞄に貰ったものを詰め込みながら非難する。
「でも、僕はプレゼントはそんなに受け取らないよ?」
そこまで言われて名無しさんはとうとう折れた。
「…もう…わかった!じゃあ今日は二人きりで過ごそう!」
「そうこなくちゃね。」
名無しさんは不二には敵わない。
いつも折れるのは名無しさんの方。
だがこんな日常を楽しんでいる名無しさんがいた。
放課後、部活を早く終わらせた不二が待ち合わせ場所の校門に急いだ。
「ごめん。お待たせ。」
「女の子を寒空の下で待たせるとはどういうことだ!」
不二を見上げて頬を膨らませる。
「あはは。ごめんごめん。じゃあ行こうか、お姫様。」
そう言って不二が名無しさんの手をとると、名無しさんを引いて歩き出した。
「も、もう…/////」
握られた手をぎゅっと握って名無しさんも歩き出した。
連れて来られたのは街だった。
冬の6時ともなれば辺りは暗く、クリスマスが近いということもあり廻りはイルミネーションが飾られている。
「うわ~…綺麗…」
上を見上げて呟く。
「ずっと名無しさんと行きたかったんだ。」
喜ぶ名無しさんを見つめて不二が言う。
「本当はさっき、かなり嫉妬した。…名無しさんは可愛いし優しいから、どんな男の子相手でも優しく笑い掛ける。この笑顔、独り占めしたいなって…」
「周助…/////」
「でも、僕は誰も知らない名無しさんを知ってる。」
「誰も知らない私?」
小首を傾げて尋ねる。
すると不二が名無しさんに近づき、チュッとキスをした。
「…!?///////////」
「とっても照れ屋なところ。」
クスッと笑って名無しさんを撫でる。
「//////////」
「クスッ…ほら、大丈夫?まだ照れるのは早いよ?」
「え…?//////」
不二は持っていた袋から長いマフラーを取りだし、自分に巻き付け、さらに名無しさんの首もとにも巻き付けた。
「これで暖かいね。」
赤色のマフラーがまるで運命の赤い糸を示しているようで、とてもお似合いの光景だった。
「誕生日おめでとう。」
「…うん…/////ありがとう…!」
名無しさんは不二に寄り添うようにくっついて、夜の街を二人で歩いた。
END