変恋【真田夢】
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~赤リンゴ視点~
私、弦兄ちゃんのことが好き…。
でも弦兄ちゃんは私の2コ上の先輩。
小さい頃から家が近所でよく遊んでもらった。
私が立海に入学してからは、弦兄ちゃんは今までより厳しくなって、遠い存在に思えてきた。
「あっ!弦兄ちゃん!」
学校の廊下ですれ違って、私は思わず声をかけた。
すると弦兄ちゃんは厳しい表情で私を見下ろした。
「む…。赤リンゴ。お前は立海に入学し、俺の後輩になった。先輩にそのような呼び方をして良いと思っているのか?」
「あ…えっと…すみません…真田先輩…。」
使い慣れない言葉を口にし、私は弦兄ちゃんの顔を見ずに去った。
小学生の頃からテニス一筋で、テニスクラブにも所属していた弦兄ちゃん。
私はそんな弦兄ちゃんの姿を見るのが大好きだった。
よくテニスも教えてくれて、すっごく優しかった。
でも、弦兄ちゃんが中学に入学してからは、部活が忙しいと言って全く遊んでくれなくなった。
「こんなに近くにいるのに…。」
自室の窓から向かい側の家を見つめる。
そこは弦兄ちゃんの家。
家の距離はこんなに近いのに、私と弦兄ちゃんの距離はすっごく遠かった。
~真田視点~
俺の家の向かいに住んでいる幼馴染の赤リンゴ。
昔はよく一緒にいたが、俺が中学に入学してからは、全くと言っていいほど会わなくなった。
赤リンゴが立海に入学したというのは、すぐに伝わった。
兼ねてから赤リンゴは俺の後輩となった。
だが赤リンゴは今まで通り俺のことを“弦兄ちゃん”などと呼ぶ。
いくら幼馴染と言えども、けじめをつけんとは…たるんどる!!!!!!
家路に着きながらそんなことを思っていた。
ある日の休日、俺たちは休日練習を終え、家に帰っていた。
すると、道路を挟んで向かい側の歩道に、赤リンゴの姿があった。
一人で買い物をしているのだろう。
そこで俺に少し変化があった。
普段は人の服装など気にしないのだが、今日の俺は赤リンゴの服装に目がいった。
あまり露出の無い女性らしい服装だった。
以前の赤リンゴとは比べものにならないほど大人らしくなっていた。
無意識に赤リンゴを見つめていると、赤也に呼ばれた。
「?どうしたんスか?真田副部長…?」
「…何でもない。気にするな。」
赤リンゴから目線を外し、少し早歩きで歩く。
俺はどうしたんだ…?
なぜ疲れてなどいないのに鼓動が速いんだ?
早歩きで息が切れるなど…持久力の低下か…!
…いや。持久力の所為などではない。
これは俺の気持ちの問題だ。
「…たるんどるのは…俺の方か…。」
空を見上げながらそう呟いた。
END