フリ【菊丸夢】
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俺と名無しさんちゃんと名無しさんちゃんは、すっごい仲が良い。
席が近いということもあって、よく他愛のない話で盛り上がる。
名無しさんちゃんは、最初すごく話しやすい子から、いつの間にか“好きな子”に変わっていった。
名無しさんちゃんは違う学校に付き合っている人がいるらしく、よく恋愛話をされたりする。
ある日、いつものように俺たちは教室で盛り上がっていた。
「あ~…なんかカラオケ行ってストレス発散したいにゃ~…。」
俺が何気なく言ったことに名無しさんちゃんがそれに乗りだした。
「いいね!じゃあ今週の日曜日、3人で行こう!…名無しさん空いてる?」
「え?う、うん。空いてるけど…英二くん大丈夫?」
「俺は大丈夫!」
…ということで俺たち3人は、今週の日曜日、カラオケに行くことになった。
日曜日、開店前に待ち合わせをして、カラオケ店まで歩いた。
すると後ろから、名無しさんちゃんに声をかける人がいた。
「あれ?名無しさん?」
「っ!?」
その声にびっくりして名無しさんちゃんが後ろを振り返る。
「ど、どうしたの!?こんなところで!」
「買い物だけど…。…?名無しさんこそどうしたんだよ…。」
その人は俺のことを見て少し怪訝そうにする。
多分、名無しさんちゃんの彼氏で、自分以外の男と一緒にいたからだろう。
すると、名無しさんちゃんが俺の腕を組んで言った。
「あ…えっと…この人は私の彼氏なんです…!今回初めてのデートでいろいろとわからないことが多いから、名無しさんに無理矢理頼んでついてきてもらったんです!」
「えっ!?」
その言葉にびっくりして名無しさんちゃんを見る。
「ごめん英二くん…。名無しさんたちの仲を壊さないためなの…。嫌かもしれないけど我慢して…!」
俺にしか聞こえない程の小さな声でそういう。
「(嫌っていうか…むしろ…////////)」
そこまで考えていると、名無しさんちゃんの彼氏が言った。
「あぁ、そういうことか。びっくりしたよ…。…じゃあ俺行くから!」
「う、うん!またね!」
どうやら納得したようで、その人は手を振って去っていった。
「名無しさんありがと~…助かったよ…。」
「ううん。英二くんもごめんね…。」
「いや、大丈夫!!///////」
急なことでびっくりしたけど、全く嫌じゃない。
すると名無しさんちゃんが意味ありげに笑った。
「まぁ英二くんにとってはかなり嬉しいことだったみたいだけどね~♪」
名無しさんちゃんが俺を突付きながら言う。
「ちょ…!名無しさんちゃん!!//////」
「え?どういうこと?」
慌てる俺に、名無しさんちゃんが首をかしげる。
「な…何でもない!!/////////」
首を横に振ると、名無しさんちゃんは“そう”と言ってそれ以上聞かないでくれた。
俺の気持ちはいつか必ず伝えようと思う。
俺が名無しさんちゃんと釣り合うようになる日まで―。
END