マネージャーとして、彼女として【河村夢】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「次、手塚先輩と乾先輩の練習試合です!」
コート中に響き渡る青学テニス部マネージャー兼コーチの琥珀の声。
「あ、お疲れ様です。河村先輩!…ドリンクとタオルどうぞ。」
ニコッと笑って河村にドリンクとタオルを手渡す。
「ああ。ありがとう、琥珀」
ラケットを琥珀に渡す。
「1年生!もっと手を振って脚上げて!息を合わせて走って!」
グランドを走る1年生に向かって大声で叫ぶ。
「リョーマ!!だるそうに走らないの!レギュラーだからって怠けてたら夜ご飯抜きだからね!!」
双子の兄のリョーマには特に厳しく、いつもだるそうなリョーマに手を焼いている。
そんな光景はもうみんな慣れっこで、微笑ましささえあった。
次の日の昼休み、琥珀は弁当を持って屋上に行った。
「やあ。琥珀。」
笑顔で不二が琥珀に手を振る。
「不二先輩!早いですね!」
そう言って不二の元へ駆け寄る。
「もうみんな来てるよ。」
「わ、私だけだったんですね…」
すでに集まっているレギュラー陣の輪の中に入り、河村の隣に腰掛けて弁当箱を広げた。
「昨日の琥珀、すっげぇ怖かったぜ~!」
ご飯を食べながら桃城が昨日のことを思い出す。
「そうですか?あ、でも…1年の私が偉そうに言ってていいのかなって思っちゃいましたけど……」
「いや…!琥珀はマネージャーとコーチなんだし、当たり前だよ!むしろ大変じゃないかい?」
大石が琥珀を心配そうに見る。
「大丈夫です!…だって近くに河村先輩がいるし、河村先輩の格好いい姿、いっぱい見られるから…/////」
「い、いや~…///////」
二人同時に顔を赤くする。
「ヒューヒュー!タカさんと琥珀ラッブラブ~!」
菊丸が二人を冷やかす。
「ちょ…!やめてくださいよ英二先輩/////」
照れる琥珀をよそに乾はノートを取り出して何やら書き始める。
「いちいちメモってどーすんスか…」
乾の行動に海堂がため息をつく。
「でも、ちょっと手ぇ抜いただけで晩飯抜きは止めてほしいんだけど…」
突然リョーマが琥珀を横目で見る。
「え~!だってそうでも言わないとやる気出さないじゃん!」
「琥珀の言う通りだ。越前、ランニングでも少しはやる気を出せ。」
手塚にも言われ、リョーマは何も言い返せなくなる。
すると琥珀が河村を見つめた。
「?どうしたんだい?」
小首を傾げて河村が琥珀を見る。
「河村先輩、ご飯粒ついてますよ!」
河村の口元についていたご飯粒を人差し指で掬い取り、自分の口の中にいれた。
「琥珀…!?////////」
突然のことに河村が目を丸くする。
それに反応したレギュラー陣たちは二人を囃し立てる。
「やってくれるな~お二人さん!」
「まったく…//////」
桃城や大石が呟く。
琥珀と河村は少し照れ臭そうに俯いた。
マネージャーやコーチの時とは違う顔。
琥珀は何よりこの生活を楽しんでいるのだった。
END