余裕【リョーマ夢】
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名無しさんが恋をした。
名無しさんは同じクラスで近所に住む女子。
俺は前から名無しさんが好きだった。
その名無しさんに好きな奴が出来たと聞いたときは本当に驚いた。
そんな俺の気持ちも知らず、名無しさんは今日も好きな奴の話をする。
「今日ね、名無しさんくんと目が合っちゃった!」
「ふ~ん…。」
俺はかなり冷たく返事をする。
「それでね、私を見て少し笑ってくれた気がするの!!」
「気のせいじゃないの?」
さっきと同じ調子で言う。
「ん~…そうかな~?…でもそうじゃなくても目が合っただけで心の中でキャーキャー言ってた///////」
顔を真っ赤にして言う名無しさんを横目で見る。
すると名無しさんが溜息を吐きながら言った。
「いいな~リョーマくんは…。試合のときに緊張するはずなのにいつも余裕の表情…。私も余裕欲しいな~…。」
頬を膨らませて俺を見つめた後、名無しさんは俺から視線を外して俯く。
そして俺は無意識に名無しさんの後ろに回り、名無しさんを後ろから抱きしめていた。
「余裕なんて無い。今こうしてるだけでも心臓バクバクしてる…。でもこうでもしなきゃアンタ気づかないでしょ?」
「え…何言って…///////」
「俺もアンタと同じ、好きな奴といると緊張する。」
固まったまま名無しさんは俺の腕に抱かれる。
「…で、でもリョーマくん…ちっともそんな風には…/////////」
「顔に出さないだけ。…ていうか名無しさんが顔に出しすぎ。」
ボソッとそう呟く。
そしてとどめを刺すように言った。
「名無しさんが他の奴を好きでも、俺は名無しさんを諦めないから。…覚悟しててよ。」
「…///////」
そう言うと、名無しさんは固まったまま動かなくなった。
「じゃ、俺行くから。ちゃんと考えといてよね。」
それだけ言って俺は教室を出て行った。
伝えたいことは伝えた。
あとはどうなるかわからない。
…ま、名無しさんは渡す気ないけどね…。
END