渡すもんか!【リョーマ、金ちゃん夢】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
~リョーマside~
俺がニューヨークに行ってる間に、桃先輩から今日四天宝寺と練習試合で大阪に行くとメールがあった。
どうでもいい…と思ったけど、よく考てみれば四天宝寺は名無しさんがいるところ。
もしかしたら名無しさんに会えるかもしれない。
そう思い、俺はこっそり日本へ帰国した。
~名無しさんside~
今日は四天宝寺と青学の練習試合。
久しぶりにリョーマに会えるかな?
ワクワクしながら青学の到着を待った。
金ちゃんは校門の前で青学のみんなをお出迎え。
白石先輩たちはまだ来てない。
…たぶん、掴みの正門と呼ばれる四天宝寺の校門でまた変なギャグをするのかな…?
そうこうしている間に青学がテニスコートにやって来た。
「おお、名無しさん!久しぶりじゃのう!」
「竜崎先生!お久しぶりです!」
久しぶりに会う竜崎先生を見上げて笑う。
「よう!元気か?」
「久しぶりだにゃ~!」
桃城先輩と菊丸先輩が手を振る。
「はい。元気ですよ!」
私も手を振り返す。
どの先輩も久しぶりに会う。
だけど、リョーマの姿はどこにもなかった。
私の様子を察してか、不二先輩が私に言った。
「越前は今ニューヨークにいるんだ。」
「あ…そうなんですか…。」
ちょっと残念…
でも自分から別れたんだし、何より今は金ちゃんがいる。
そう割りきることにした。
この日は軽く打ち合い。
小春先輩と海堂先輩VSユウジ先輩と桃城先輩の異色ダブルス、白石先輩と不二先輩の夢のダブルスも見ることができて、すごく盛り上がった。
そして次の日、いよいよ練習試合。
でも、どうやら青学は三年抜きで挑むみたいだった。
桃城先輩の不安そうな表情からして、多分手塚先輩が提案したんだろう。
すると…
「あ~もう止めや!」
金ちゃんが強い相手と闘うことが出来なくて、ふてくされてどこかへ行ってしまった。
「あ、待って!金ちゃん!!」
私は金ちゃんの後を追いかけた。
「ねぇ、戻ろう?」
「嫌や!ワイ、コシマエと勝負したかったんや!」
金ちゃんの意志の堅さは変わらない。
すると私の携帯が鳴った。
白石先輩からメールだった。
『今日は試合中止や。金ちゃんのこと、頼むな。』
私は『了解しました。』と返事を打ち、携帯を閉じた。
「今日、試合中止だって。」
「そっか。…はぁ~…。」
「仕方ないよ。リョーマはニューヨークにいるんだもん。またいつか…え?」
私たちの歩いている逆の方から歩いてくる人物に目を凝らす。
「どないしたん?」
金ちゃんが私の見ている方を見る。
「コ…コシマエ!?」
金ちゃんから出てきたその言葉。
見間違いなんかじゃない。
「なんでこいつと一緒にいんの?」
リョーマだ…!
リョーマside~
「リョーマ…どうして?」
「今ニューヨークのはずやろ!?」
名無しさんたちが俺の姿を見て不思議に思う。
「ちょっとね。…で、なんで二人で歩いてるの?」
もう名無しさんとは別れたはずなのに、他の奴と歩いてるのを見るとムカつく。
だからちょっと遠山を睨んだ。
「名無しさんはな、ワイの彼女やねん!…なぁ!!」
自慢げに名無しさんの手を取って遠山が言う。
「あ…う、うん…。」
「…ふ~ん…。」
ちょっと…いや、かなりムカつく。
すると、ある考えが頭をよぎった。
「ねぇ、俺と勝負しようよ。」
「え!?コシマエから勝負するやなんて珍しいやんか!!ええで!!勝負や!ワイが負けたらたこ焼き奢ったる!」
意気込んで遠山はラケットを取り出した。
「たこ焼きだけじゃ足りない。…俺が勝ったら…たこ焼きと名無しさんもらう。」
「え!?」
「な、なんやてー!?」
そう。勝負を持ちかけたのはこのため。
久しぶりに会った元カノが他の奴、しかも打ち合ったことがある奴と付き合ってるのはムカつく。
「ちょっとリョーマ!?何それ!…金ちゃんも受けないでよ!?」
「ええで!!名無しさんとたこ焼き賭けて勝負や!!!名無しさん、見とってや!」
「金ちゃん!!」
遠山はボールを取り出し、その場で打ってきた。
俺はそれを力強く返した。
~名無しさんside~
有無を言わさず道路を挟んで打ち合いを始める今カレの金ちゃんと元カレのリョーマ。
…こう思うのは罰が当たりそうだけど、気持ちが揺れ動きそうになる。
その気持ちを押さえ込みつつ、二人を追いかけた。
END