私の個性【桃城夢】
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修学旅行も残り1日となった日のホテルに向かうバスの中。
名無しさんの乗っているバスの中はかなり盛り上がっていた。
女子同士で恋バナに花を咲かせるものもいれば、鼻歌を歌っているものもいる。
名無しさんの後ろの席で、友達の名無しさんがワイワイと騒いでいた。
そんな中、名無しさんは窓を見ていた。
…とそこへ…
『名無しさんさんって確か歌上手いんだって~!』
『え!?本当!?名無しさんさ~ん!何か歌って~!』
と、一部の女子が名無しさんに言った。
「えっ!?何歌えばいい?』
『何でもいいよ~!』
「♪~♪♪♪~♪♪~」
何の躊躇いもなく名無しさんはアカペラで歌いだした。
『あはは!すごーい!上手~い!』
今まで喋ってた男子も黙って聞いたり笑っている。
その様子を名無しさんが羨ましそうに見つめていた。
すると名無しさんの隣に座っている桃城が名無しさんに話しかけた。
「どうした?名無しさん~。楽しくねぇのか?」
「う、ううん…。そうじゃない…けど…。」
どこか悲しそうな表情をする名無しさんに、桃城は顔を覗きこんだ。
「けど?」
「名無しさんちゃんが羨ましいなって…。」
俯いてポツリと言う。
「うらやましい?」
「うん…。私、人見知りだから名無しさんちゃんみたいにクラスの人気者にはなれない。だから羨ましいなって…。」
そこまで言うと、桃城が真っ直ぐな瞳で言った。
「そうか?俺は好きだぜ?名無しさんのキャラ。」
「え?」
「静か過ぎず、騒ぎすぎず、でも人のことを考えてくれる優しい奴だしな!」
ニッと笑って桃城が言うと、名無しさんは驚いたのと同時に照れた。
「あ…あ、ありがとう…///////」
桃城に見られないようにまた俯いた。
それからホテルへ着いても、しばらく桃城に言われたことが頭から離れなかった。
END