早く治れ【不二夢】
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2時間目の途中、突如襲った鈍い痛み。
その痛みの原因はわかる。
月ごとに女の子にしか訪れない地獄のような痛み。
私は痛みに耐えられず、机に突っ伏した。
すると…
「名無しさん!寝るな!お前はもう受験生なんだぞ!!」
突然先生に怒鳴られ、クラスメイト全員が私を見る。
「…す、すみません…。」
これ以上何かを言われるのが嫌で、私は痛みを我慢して起き上がった。
伏せたことで、楽になりかけていたお腹がまた痛くなるのを実感しながら先生を睨む。
…この痛みもわからないくせに…!
なんて思ったけど、相手は男の人だから仕方がない。
…だけどせめて“大丈夫か?”くらい言ってくれてもいいと思う!
一人でそう思いながら一時間を過ごした。
それからチャイムが鳴り、私はようやく机に伏せた。
「…薬飲んだのにな~…。」
最近、薬を飲んでも効かなくなった。
でもちゃんと副作用は効いているようで、だんだんと眠くなってくる。
すると周助が私に話しかけた。
「名無しさんが授業中に寝るなんて珍しいね。」
「周助…。あれは寝てたんじゃなくて、お腹が痛くてちょっと伏せたの。」
苦笑しながら顔を上げると、私の彼氏の周助が目に入る。
「大丈夫?保健室に行く?」
心配そうに言う周助を、私は手を横に振って言った。
「あぁ…大丈夫…!原因はわかってるから…。」
さすがに今の言葉でわかったのか、周助はそれ以上言わないでくれた。
「そう。でも本当に痛かったら保健室に行って休むんだよ。」
「うん。ありがとう。」
私がそう言うと、周助はニコッと笑って自分の席に戻っていった。
私はそのまま約10分間、痛みに耐えながら過ごした。
―早く治れ!―
END