秘密の飴【オサム夢】
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渡邊オサム先生。
四天宝寺中の教員でテニス部の顧問。
そして、私の好きな人。
出会いは今年の春。
東京から引っ越して、今年から大阪にある四天宝寺中学に編入した私は、大阪暮らしに全く慣れなかった。
でも、そんな時渡邊先生が優しく声をかけてきてくれて、大阪の街のことをいろいろ教えてくれた。
今ではお互いを名前で呼び合い、私は“オサムちゃん”、オサムちゃんは“名無しさん”って呼んでくれる。
思えば私がオサムちゃんのことを好きになったのはいつなんだろう…?
生徒と教師の禁断の恋なんていうけど、私にはそんなの関係ない!!
好きなのは好きなんだもん!!
ある日、私は担任の先生に頼まれて提出物のノートを届けに職員室に向かった。
コンコン…
「失礼します。3年2組の名無しさんです。名無しさん先生いらっしゃいますか?」
少し緊張しながら職員室に入ると、中にはオサムちゃんが一人だけいた。
「おぉ、名無しさん、どないしたん?」
気さくに話しかけてくれるオサムちゃんに、私は内心舞い上がりながら理由を説明した。
「あ、あの、名無しさん先生に頼まれてノートを届けに来たんです!!」
「せやったんか。名無しさんはエエ子やな。」
そう言ってオサムちゃんは笑顔で私の頭を撫でてくれた。
「あ、ありがとうございます////////」
一気に顔が近くなり、真っ赤になる。
「あ、せや、ちょっと待っとりぃ。」
オサムちゃんは私からノートを受け取り、名無しさん先生の机の上に置いた。
それからオサムちゃんは自分の引き出しを開け、何かを手に握って戻ってきた。
「手ぇ出してみぃ。」
「え?…は、はい…。」
不思議そうにそっと掌を出す。
「エエ子な名無しさんには飴ちゃんやるわ。」
そう言って私の掌にそっと飴を置いた。
「みんなには内緒やで?」
ニコッと笑って言うオサムちゃんに、余計に顔が赤くなる。
「は、はい!ありがとうございます////////」
「ほな、気ぃつけて帰りや。」
オサムちゃんは私の頭を軽くポンと叩いて中に入っていった。
「はい!さようなら!////////」
軽く礼をして私はカバンを持って帰った。
貰った飴をギュッと握ると、まだほのかにオサムちゃんの温もりがあった。
END