Computer【乾夢】
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クーラーの効いたコンピュータ室で、私たちはパソコンの授業を受けていた。
エクセルを使って表を作るという単純な授業。
ただ私はパソコンが苦手なので、一つ完成させるだけでもかなり時間がかかる。
しかも隣の席には私の片想いしている乾くんがいて、意識して余計に時間がかかった。
先生に配られたプリントを参考に、一つずつ操作していく。
すると乾くんは立ち上がり、次のプリントを取りに先生のところに行った。
「(うわ~…もう次のプリントにいったんだ…。やっぱり早いな~…)」
乾くんのパソコンを見ながら自分のパソコンを操作してしまい、画面がおかしなことになった。
「……あれ?…何これ…?あれ?」
一人でパニックになっていると、プリントを持った乾くんが戻ってきた。
「ん?…あぁ、これはこのキーを押すとこれが出てくるから、ここをクリックしたら直るよ。」
「え…?///////」
フと後ろを見ると、乾くんが後ろから私を包み込む形で操作していく。
「え…っと…乾くん……?///////」
私は恥ずかしくなって小さくなる。
周りにはクラスメイトがいるのに、それをお構いなしに操作する。
しばらく緊張感に耐えていると、乾くんが私から離れた。
「あ…ありがとう……////////」
「いや、また何かあったら言ってくれ。名無しさんさん。」
「う、うん/////」
そう言って乾くんは座ってまた操作に取り組んだ。
マウスをクリックする手が震える……。
心臓の音がずっと私の中で響いている……。
この音が乾くんに聞こえないだろうかと気が気ではなかった。
それから時間が過ぎ、号令の後乾くんはすぐに教室に戻っていった。
「あ……」
私はその姿をずっと見ていた。
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