One month【鳳夢】
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今日は一ヶ月に一度の幸せな日。
彼氏の長太郎とデート!
氷帝の初等部の時に付き合ったけど、中等部にあがる直前、急に神奈川に転校することになった私は、長太郎と離ればなれになってしまった。
会おうと思えばすぐ会える距離なのに、お互い忙しくて会う暇なんて無い。
だから一ヶ月に一度、必ず会うと約束した。
そして今日がその日…!
長太郎が電車に乗って神奈川まで来てくれる。
「久しぶり、夢音。」
優しい声でそう言われ、私は思わず抱きつく。
「久しぶり!…会いたかった。」
「うん。俺も夢音に会いたかった。」
耳元で囁かれ、顔が真っ赤になった。
「…えへへ/////…じゃあ、行こっか!」
照れ隠しに笑ってみせる。
「うん。」
長太郎はニコッと笑って私の手を取り、優しく握ってくれた。
私たちは二人でショッピングに行ったり、中華街に行っていろんな物を食べた。
幸せな時間はすぐに過ぎて行くもので、あっという間に帰る時間になった。
私たちは手を繋いで駅に向かっていた。
駅に近づくに連れて、寂しい思いがこみ上げてくる。
ギュッ…
寂しいという思いを、握っていた手に力を込めて我慢した。
「?…どうしたの?」
それに気づいた長太郎は、私を不思議そうに見る。
「…どうして学校の日は時間が遅く感じるのに、幸せな時は時間が速く感じるんだろう?」
「え?」
ポツリと呟く私に、長太郎は困ったような顔をする。
「私、長太郎と離れたくない!」
「夢音…」
涙をポロポロと流しながら叫ぶ。
「…このまま時が止まればいいのに…。」
涙で掠れた声で言う私を、長太郎は優しく抱きしめてくれた。
「大丈夫。俺は離れてても、夢音のことをずっと想ってるから。」
急に抱きしめられ、思わずドキッとしてしまう。
長太郎の言葉を聞くと、自然と安心する。
「長太郎…ありがとう。」
私も長太郎の体に腕を回す。
「…さ、帰ろう。」
「…うん。」
私たちはまた駅に向かって歩き出した。
再び握った長太郎の手は、とても温かかった。
END
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