眼鏡【眼鏡´s&柳生逆ハー】
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「手塚、すまないが明日少し買い物に付き合ってくれるか?」
部活が終わり、着替えている手塚に乾が横から言い出した。
「む?…構わないが…。何を買うつもりだ?」
「乾汁の改良のために材料を買うんだが、味の問題がある。…そこで手塚に何を入れたら問題が無くなるかを手伝って欲しいんだ。」
眼鏡を押し上げて怪しげに笑う。
「…わ、わかった。では明日10時に駅前で待ち合わせでいいか?」
「ああ。すまない。」
それだけ言って着替えに戻った。
次の日、流石と言うべきか、乾は10時きっかりに駅前に着いた。
すぐに手塚も現れて、二人でデパートに向かった。
買い物が終わり、大量の材料が入ったビニール袋を持って歩いていた。
「乾…まさか×××まで入っているなんてな…。」
手塚が冷静に言った。
すると、向こう側から見たことのある人物が歩いてきた。
「ん?…何や、手塚と乾やんか。どないしたん?…まさか、二人でデートか?」
氷帝の忍足がニヤリと笑いながら言った。
「忍足。冗談は止めろ。」
忍足を睨みながらぴしゃりと手塚が言った。
「ははっ!堪忍な。」
苦笑を浮かべて忍足が謝罪した。
と、そこへ…
「あれ?手塚先輩と乾先輩?」
また向こう側から人の声がした。
しかし歩いてきたのは二人…青学テニス部マネージャー、名無しさんと立海の柳生だった。
「おや、手塚君に乾君に忍足くんではありませんか。珍しい組み合わせですね~。」
名無しさんの隣にいた柳生が言った。
「ちょっとそこでおーてな~。…ところで柳生。その隣のお嬢ちゃんはどないしたん?」
忍足が名無しさんをまじまじと見ながら柳生に聞いた。
「ああ…この女性は……私の…/////」
そこまで言って柳生は顔を赤くする。
だが、察しがいい乾はそれだけで気づく。
「…最近名無しさんの様子がおかしいと思ったら…そういうことだったのか…………。」
「む…………」
少しショックを受けた乾。
その横で密かに手塚もショックを受けていた。
「へぇ~…ただの紳士(ジェントルマン)やなかったっちゅーこっちゃ…。にしても自分、キレイな足しとるな~…。」
忍足が名無しさんの足をじろじろ見る。
「え…?あ、あの…//////」
忍足の視線に戸惑う名無しさんは、自然と鞄で足を隠す。
「忍足くん、レディーにその視線は戴けませんね。」
眼鏡を押し上げながら柳生が忍足に注意する。
「ミニスカート履いとったら誰だって足、見るやろ~。」
言いながら名無しさんの足から視線を外した。
「名無しさん、こんなところで何をしているんだ。」
急に手塚に聞かれ、名無しさんは照れながら答えた。
「えっと、今日は…デ、デート……なんです/////…彼と…////」
柳生にちらっと視線を向けた。
「え、ええ…////」
名無しさんの視線に答えるように柳生も顔を赤くしながら頷く。
「(名無しさんが柳生とデート…。)」
「(誰かと付き合っているとは思ったが、柳生だったとはな…。)」
「(こんな可愛エエ子が柳生の彼女なんてありえへん…。)」
三人が同時に思ったことは、柳生に対しての嫉妬だった。
そこで行動をとったのは忍足だった。
「せや、これから暇なんやったら一緒にどっかで休憩せんか?」
「む…よし、俺も行こう。」
「俺も行くことにするよ。」
続いて手塚、乾もそれに賛成した。
「…紳士たるものお誘いを頂いたのならば断ることは出来ません…と言いたい所ですが、今日は名無しさんさんと二人で行動する予定ですから、またの機会にさせて頂きます。」
“それでは”と付け足し、丁寧に一礼をして去っていった。
そんな柳生を追いかける名無しさんの姿を三人が見ていた。
「比呂士さんどうしたんですか?いつもの比呂士さんじゃないですよ?」
ずっと黙って歩いている柳生を心配そうに聞く。
すると、柳生はピタッと止まった。
「…本当に…私としたことが。一時の感情で我を忘れていました。」
「…我を?」
聞き返す名無しさんに柳生は向き直り、名無しさんを抱きしめた。
「え…?ひ、比呂士さん…!?//////」
急なことに頭が回らず混乱する。
「貴女のことを考えると…私は紳士ではなくなってしまいます…。」
自分を責めるように言う柳生に、優しい言葉をかける。
「いいじゃないですかそれでも。私、そんな比呂士さん大好きですよ。」
柳生の背中に腕を回しながら言う。
「名無しさんさん……。…ありがとうございます。…私も、名無しさんさんが大好きです。」
さっきよりも強く抱きしめられる。
「…はい。//////」
名無しさんもぎゅっと強く抱きしめ、今ある幸せを感じていた。
END
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