ほんの少しの勇気【仁王夢】
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ま~君なぅ!!、ただいまピンチです。
どうピンチかって言うと……………
「そんなに好きなら告白しちゃえばいいのに~!」
私の姿に呆れながら友達が呟いた。
「え~無理無理無理無理無理無理!絶対無理!!」
友達の言葉に私は首を必死に横に振った。
「どうしてよ!このまま何もしなかったら誰かに取られちゃうよ!仁王くんモテモテなんだから!」
「うぅ………そ、そうだけど…………」
私がピンチなのは、片想い中の仁王雅治くんになかなか告白が出来ないこと。
もうかれこれ半年になる。
初めてテニス部を見学していると、ちょうど仁王くんが練習試合をしていた。
私はその姿に一目惚れしてしまった。
それからというもの、恥かしがりやの私は半年経った今でも告白出来ないでいる。
最初は応援してくれた友達も、今では呆れている。
「あ~も~~!わかった!じゃあ今日の放課後、私が仁王くんを屋上に呼び出すから、ま~君なぅ!!は先に行って心の準備してなさい!」
友達のいきなりな提案にびっくりして目を見開く。
「ちょ……そんな…………」
「つべこべ言わない!頑張るのよ!」
「う、うん………。」
授業なんて耳に入らなくて、とにかく気が気ではなかった。
そして放課後………
ドキドキしながら屋上へ続く階段を一歩ずつ登っていった。
ドアを開けると、まだ仁王くんは来ていなかった。
心臓の音が自然と速くなるのを確かめながら仁王くんを待った。
すると、ドアが開く音がした。
「っ………!/////////」
入ってきたのは仁王くん。
「お前さんか?俺を呼び出したのは。」
仁王くんが私に近づいてきた。
「う、うん…。えっと…………////////」
なかなか言葉が出てこない…
……恥かしい//////
「何か用か?」
「や…………やっぱりなんでもない!!ごめんね!////////」
言い出せなくてそのまま逃げた。
……はずが…仁王くんに腕をがっしりと捉まれた。
「待ちんしゃい。そう逃げなさんな。お前さんの言いたいことは大体わかっちょるき。」
「え……?」
一瞬仁王くんが何を言ったのかわからなかった。
「お前さん、部活をよく見とるじゃろ?いっつも顔真っ赤にして。」
「………!///////」
あんなに大勢ギャラリーがいたのに、仁王くんはちゃんと私が見えてたんだ。
そう考えると嬉しくて堪らない。
「その姿が妙に可愛く思えてのぅ。自然とお前さんに興味を持っとった。」
「え!?///////」
仁王くんに見つめられて目を合わせられない。
「………ま~君なぅ!!、俺はお前さんが好きじゃ。」
不意打ちで言われ、頭が真っ白になる。
「に、おうくん……?///////」
戸惑う私に仁王くんはさらに続ける。
「お前さんの答えはどうなんじゃ?聞かせてくれんか?」
「え………えっと……わ、私………に、仁王くんが……………す……き//////////」
言っちゃった……………///////
そう思っていると、急に仁王くんに抱きしめられた。
「ありがとう。これでようやく両想いじゃ。…ま~君なぅ!!、絶対離さんぜよ。」
甘い声で言われて顔がますます真っ赤になる。
「仁王くん……ありがとう。」
少しだけ安心して、仁王くんの胸に体を預けた。
長かった私の片想いが終わり、ようやく私に春が来た。
今では校内でも公認のカップルになった。
ちょっと恥かしいけど、何より嬉しい気持ちの方が強かった。
END
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