恋して恋して!【ユウジ夢】
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「今日は部活は休み!…小春と二人きりで帰れるや~ん!」
HRが終わり、真っ先にイスから立ち上がったのは、四天宝寺中のテニス部、一氏ユウジ。
大好きなダブルスパートナー、金色小春の元へ急いで向かう。
「小春~~!」
ユウジが小春の方へ駆け寄る。
「?あっ!ユウちゃ~ん!vv」
小春はユウジの方へ手を振る。
「…っ!な、なんや小春~“ちゃん”付けで呼ぶなんて…かわええな~!」
ユウジが小春を抱きしめようとした時、小春がユウジをすり抜けて行ってしまった。
「あれ…?」
「ユウちゃん待った?」
「あ、小春先輩!いいえ、大丈夫です!」
ユウジが恐る恐る振り返ると、そこには楽しそうに話している小春と女の子がいた。
杉山ユウナ…東京からの転校生で現在小春の彼女……。
「ほな、一緒に帰ろか~v」
「はい!」
固まるユウジを置いて、二人は帰って行ってしまった。
「う、嘘や……こんなんありえへん!…小春は…小春は……!」
ユウジはその日一日中、ショックを隠しきれなかった。
次の日…すっかり元気を無くしたユウジが登校した。
「どないしたん?ユウくん…?」
そんなユウジに話しかけたのは、ユウジの幼なじみの名無しさん。
「あ~、名無しさんか~……。何でもあらへん…。」
机に突っ伏したまま答える。
「そんな顔には見えんけど?…あっ!もしかして、小春ちゃん彼女できたとか!?」
「…………当たりや…。」
「嘘!?…冗談やったのに……。」
冗談で言ったことが事実だったことに、名無しさんは驚く。
「…まぁ、仕方ないんちゃう?小春ちゃん、ああ見えても一応男の子やさかい、彼女の一人や二人できるんは当たり前や。」
ユウジの肩を軽く叩きながら慰める。
「…せやかて……」
「いつまでもクヨクヨしてたらアカン!小春ちゃんのことはきっぱり諦めるんや!」
ユウジに被せて少し強めに言う。
「…!…が、頑張ってみるわ…。」
これ以上弱気になると、本気で怒られることを予想しているから、とりあえず言うことをきいた。
「よし!ユウくんも、素敵な彼女を見つけんとアカンよ?」
今度は優しくユウジに言う。
「そうは言うたかて…誰がええんかわからんわ…。」
周りをキョロキョロ見渡しながらユウジが溜息をつく。
「ここにおるで~。」
ユウジが名無しさんの方を見ると、笑顔で自分を指さしながら言っている。
「は?」
「じ、冗談や!そない顔せんでもええやろ~!」
名無しさんは慌てて指さしていた手を止めた。
「……ホンマや!ここにおった!!」
「えっ!?」
突然ユウジが立ち上がり、名無しさんの手をとって名無しさんをじ~っと見つめる。
「な、何?…どないしたん…?/////」
ずっとユウジに見つめられ、顔を赤くする。
「俺、名無しさんの彼氏になるわ!」
「はっ!?」
急に告げられた言葉に、名無しさんの頭は全くついていかない。
「…実はな、小春と出会う前は名無しさんのことめっちゃ好きやったんや。」
「え……?//////」
初めて聞かされたことに名無しさんは驚いていた。
「今だって好きや!…小春のことでいろいろ相談してもろうとるうちに、段々好きになってきたんや…!」
必死に訴えるユウジを名無しさんは真剣な瞳で見る。
「…ホンマに、私でええの?」
確認するようにユウジに問う。
「名無しさんがええ!」
ユウジが即答する。
「…わかった…。後で小春ちゃんがええ言うても私、離されへんからね!」
笑顔で頷く名無しさんを見て、ユウジも同じように笑顔で頷いた。
「ああ!」
それからというもの、ユウジの名無しさんに対する愛情は冷める所か、ますます深まっていった。
END
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