気になる存在【リョーマ夢】
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昼休み…図書委員の当番で、俺は図書室にいた。
昼休みは少し寝ようかと思ったのに、担任が釘を刺したから仕方なく行く。
俺の仕事は返却された本を元の場所に戻すこと。
何冊か抱えて順番に収めていく。
最後の一冊を収めていると、俺の隣に一人の生徒が立った。
その人は読み終わった本を棚に戻している。
気がつくと、俺はその人に見とれていた。
HR終了のチャイムが鳴り、いつものように桃先輩のいる二年の教室を覗いた。
まだ終わってないらしく、誰一人席からたっていない。
中を覗いていると、ある一人の生徒に目が行った。
窓際の一番後ろの席に、頬杖をついて景色を眺めている。
「あの人…」
横顔だけどはっきりとわかった。
さっき図書室で見かけた人だ。
「桃先輩と同じクラスなんだ…」
そう一人で呟いていると、いつの間にかHRが終わっていた。
それでもしばらくその人を目で追っている。
すると、後ろから桃先輩に声をかけられた。
「おい越前、何ボーッとしてんだよ?」
「…っ!…な、何でもないっス…。」
少し驚いたけど、すぐに平静を装った。
あの先輩はカーテンを閉めている。
それにすら無意識に見てしまう。
そんな俺に気がついたのか、桃先輩がニヤリとしながら言った。
「…お前、名無しさんのこと気になんのかぁ?」
「はっ!?」
急な言葉に俺はびっくりする。
「そんなんじゃないっス…」
「おーい!名無しさん~!!俺の後輩の越前がお前のこと好きだってよー!!」
「ちょ…!桃先輩!!」
俺のことを無視してカーテンを閉めている先輩に手を振りながら桃先輩が叫んだ。
慌てて止めるけどもう遅かった。
俺は教室の中の先輩を少し見ると、先輩はびっくりしたように俺と桃先輩を見ていた。
それから先輩はニコッと微笑みかけた。
「……///////」
俺は恥ずかしくなって目を反らした。
そんな俺に桃先輩は面白がって言う。
「な~に照れてんだよー!」
「…うっさいっス…。」
少しムスッとして俺は桃先輩を置いて先に部室に向かった。
「ちょ…おい!冗談だって!…待てよ越前ー!!」
慌てて桃先輩は俺を追いかける。
「(名無しさん先輩…か…。)」
心の中で名無しさん先輩の笑顔を思い出しながら部室に向かった。
END
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