好き!【リョーマ夢】
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私の彼はいつも素っ気ない。
付き合い始めて三ヶ月が経つのに、一度も“好き”と言ってくれない。
そもそもリョーマ君から“好き”なんて言葉、聞いたことがない。
告白したのが私だから、リョーマ君はただ“わかった”と言っただけ。
…私、リョーマ君に嫌われてるのかな…?
―この想いは、私だけの一方通行なのかな…?
今日もリョーマ君の部活が終わるまで、ギャラリーに紛れて待っていた。
部室から出てきたリョーマ君を見つけ、走って駆け寄った。
「リョーマく~ん!お疲れ様!」
「ん、ありがと。」
いつもの様に私に目も向けず、素っ気なく答える。
帰り道でも、喋るのはいつも私だけ。
リョーマ君はそんな私に少し相槌を打つだけ。
不安になった私は、思わずリョーマ君に聞いてみた。
「…ねぇ、私リョーマ君に何かしたかな…?」
「…別に。何もしてない。」
何の感情も込めずに言われた言葉に、益々不安を抱く。
「じゃあどうしていつも私に冷たいの!?」
「……………」
叫んだ私にリョーマ君は黙り込む。
「そりゃあ、告白したのは私からだけど…リョーマ君、ちゃんと『わかった』って言ってくれたじゃない!…私が『好き?』って聞いてもすぐに話反らして…。私もう耐えられないよ…!」
今まで溜め込んでいた感情と一緒に涙が溢れてくる。
そんな私を見て、リョーマ君は困った顔をする。
「…ごめん。まさかこんなに辛くさせるなんて思ってなかった…。」
ボソッと呟くリョーマ君を、涙ながらに見つめる。
「俺、人と付き合ったことなんてないから、名無しさんとどう接すればいいのかわかんなくて……。」
「え…?」
俯きながら言うリョーマ君に、少し驚きながら顔を上げる。
こんな弱気なリョーマ君、初めて見た…
いつもは勝ち気で余裕に満ちているのに。
そう思うと、何だか新鮮な気持ちがする。
「俺さ、ちゃんと名無しさんのこと好きだから。嫌いになんてならない。」
リョーマ君が笑顔で、でも少しだけ照れたように言う。
「…ホントに?」
「うん。ホント。」
私の問いにリョーマ君が頷きながら答える。
「ありがとう!私もリョーマ君のこと、大好きだからね!」
「知ってる。」
勢い良く言った私に、リョーマ君は微笑みながら即答する。
そんなリョーマ君に、私も自然と笑えてきた。
END
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