Happy Life【不二家(け)夢】
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数年前、不二家に新たな命が誕生した。
名前は名無しさん。
名無しさんが生まれた時は、由美子が11歳、周助が2歳、裕太が1歳。
由美子とは歳が大分離れているが、周助と裕太と名無しさんは年子だ。
名無しさんが生まれて13年がたち、由美子は24歳の社会人、周助は15歳の中3、裕太は14歳の中2、名無しさんは13歳の中1となった。
名無しさんが中学(青学)に入って1ヶ月がたった。
周助「名無しさん、もう学校には慣れた?」
夜ご飯を食べながら周助が定番の質問をしてきた。
名無しさん「う~ん…慣れたってゆーか…部活の先輩から…『えぇぇぇ!?あの男子テニス部の不二君の妹なの!?』って言われる。」
由美子「うふふ。まるで中1の時の裕太みたいね。」
由美子が笑いながら言った。
名無しさん「ホント!…でも、嬉しいよ。」
周助「嬉しいって?」
名無しさん「…だって!お兄ちゃん、青学男子テニス部の中でも強いんでしょう?そんな強い人の妹って、結構嬉しいんだよ?」
周助「(クスッ)ありがとう。でも、僕は手塚ほど強くないよ。」
周助は名無しさんに笑った。
由美子「あら、謙遜しなくてもいいじゃない?可愛い妹が褒めてるのに♪」
周助「姉さん、別に謙遜してるわけじゃないよ。本当の事だもん。」
苦笑しながら由美子に言った。
名無しさん「じゃあ、明日裕兄ちゃんに聞いてみようよ!」
突然思いついたように名無しさんが言った。
由美子「裕太に?」
名無しさん「うん!だって明日、裕兄ちゃん、帰ってくるでしょう?だから!」
周助「…何か恥ずかしいんだけど…」
またもや苦笑しながら少しだけ否定した。
由美子「駄目よ、周助。名無しさんは言い出したら聞かないから。」
少し呆れた顔で名無しさんを見た。
言い出したら聞かないという名無しさんの性格は周助にもわかっていた。
だから周助は仕方なく肯いた。
次の日の昼。
午後1:00。
名無しさん「もうすぐ裕兄ちゃんが帰ってくる!」
名無しさんは待ちきれない様子で窓を見ながら、裕太の帰りを待った。
そのとき、由美子が名無しさんに話掛けた。
由美子「名無しさん、ここで待つより、リビングで待った方がいいんじゃない?ケーキもあるから。」
名無しさん「…うん。そうする。」
名無しさんは由美子と一緒にリビングに向かった。
周助「あっ!名無しさん、姉さん、面白い番組やってるよ!」
周助に言われて、名無しさんと由美子はソファーに座った。
3人でケーキを食べながらテレビを見ていると、玄関の方からガチャッと音がした。
名無しさん「裕兄ちゃんだ!!」
名無しさんは即座に玄関に向かった。
裕太「ただいま~。」
名無しさん「おかえり!裕兄ちゃん!!」
裕太「うわっ!!」
裕太が靴を脱ごうとすると、名無しさんが裕太に抱きついた。
裕太「…っ!おいおい…実の兄に抱きつく奴がどこにいるんだよ(二コッ)」
名無しさん「ここ。」
即答で答えたあと、名無しさんは裕太から離れた。
周助「おかえり。裕太。」
由美子「おかえりなさい。」
裕太「あぁ。ただいま。」
裕太が部屋に荷物を置き終わり、リビングで今度は4人でテレビを見た。
すると名無しさんが裕太に聞いた。
名無しさん「ねぇ裕兄ちゃん、お兄ちゃんってテニス結構強いよね?」
裕太「はぁ?何だよ急に?」
裕太は少しビックリして、周助の方を見た。
裕太「…さぁ?強いんじゃね?」
周助「ありがとう。」
ほんの少し照れながら周助は裕太に微笑んだ。
名無しさん「ほらね!やっぱりお兄ちゃんは強いんだよ!!ね!!お姉ちゃん♪」
由美子「ええ。そうね。」
由美子も微笑みながら返事をした。
裕太「…ったく!帰ってきて早々こんな話すんなよ////」
名無しさんは裕太の横顔を見ると、裕太の顔が赤くなっていた。
名無しさん「あ~!裕兄ちゃん照れてるぅぅぅ!」
からかうように名無しさんは裕太をつついた。
裕太「/////ばっ……照れてねーよ!」
名無しさん「隠さなくてもいいって!」
裕太「う、うるさいなぁぁぁ/////」
周助「クスッ」
由美子「うふふふふ」
きっとこの4人の仲は、一生続くであろう。
END
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