My Lover【リョーマ夢】
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「せんぱ~い!お疲れさまです!…はい、ドリンクです!」
毎日毎日よく走り回るよな~俺の彼女は……。
しかもその走り回ってるのが俺のためじゃなくて先輩たち…。
はぁ~…と大きく溜息をつきながら雪乃を目で追う。
雪乃が俺以外に楽しそうな笑顔を見せているのが嫌で、俺は雪乃を呼んだ。
「俺だって疲れてんだけど…」
精一杯嫌味を込めて言ったのに、雪乃は全然俺の気持ちをわかってない。
「あっ!ごめんね!…これ、リョーマ君のドリンクね!」
そう言って雪乃は洗濯してあるフワフワのタオルと一緒に冷たいドリンクを俺に差し出した。
「…ねぇ雪乃、俺には“お疲れさま”はなし?」
ドリンクを一口だけ飲んで雪乃を見ながら言ってみた。
「あはは!…お疲れさま/////」
顔を真っ赤にしながら小さな声で言う。
「ん…サンキュ…。」
少しだけ満足して、俺はニコッと笑った。
「おいオチビ~!部活でイチャつくなよ~!!」
横から英二先輩が頬を膨らませながら言ってきた。
「別にいいじゃないっスか…。」
せっかく二人で話してたのに、邪魔すんなよ…と心の中で思いながらコートへ向かった。
「頑張ってね!」
後ろから雪乃に声をかけられて、やる気が出てきた。
部活が終わって雪乃と帰っている途中、俺はふと足を止めた。
「ん?どうしたの?リョーマ君…」
雪乃が不思議そうに俺を見つめる。
「明日さぁ…俺んちで宿題教えてくんない?」
「えっ?宿題?いいよ!じゃあ明日、リョーマ君の家に行くね!」
雪乃がニコッと笑ってまた俺たちは歩き出した。
ピンポーン…
家のチャイムが鳴り、ドアを開けると雪乃が立っていた。
「いらっしゃい…//////」
雪乃の私服を見て、急に顔が真っ赤になった。
とりあえず俺の部屋に雪乃を通して、お茶を持って部屋に入った。
「さぁ!やろうか!…何から始める?」
雪乃が俺に促していると…
ガチャ…
「よぉ!青少年!…まさかお前が女の子連れてくるとはな~!」
ドアの開く音と共に、陽気な声が聞こえた。
「親父!?」
雪乃もびっくりして、親父の方を見る。
「へ~…なかなか可愛いじゃねぇの~?」
親父がエロい目で雪乃をまじまじと見る。
「あの…初めまして!…今日はリョーマ君の宿題を見に…。」
頭を少し下げて親父に挨拶する。
すると親父の目が少しだけ細くなった。
「へ~宿題ね~……果たして本当にそうかね~…。」
意味ありげににやにやと笑いながら言う。
「…っ!ちょっ…親父!もう出て行けよ!」
親父をキッと睨むと、親父はわざとらしく怯えて最後に雪乃にこう言い放った。
「まっ!リョーマに何かされるかもしんねーから、気をつけろよ~…んじゃ、ごゆっくり~!」
またにやにやしながら親父が出ていった。
ったく…余計なお世話だっつーの!
「リョーマ君のお父さん、何が言いたかったんだろう?」
あれだけ親父がわかりやすく言ったのに、雪乃は全然わかっていなかった。
俺は半ば呆れながら言った。
「雪乃…ホントに俺が宿題教えて欲しくて雪乃を家に呼んだと思ってんの?」
横目で雪乃を見ながら言うと、雪乃はキョトンとしている。
「え?違うの?」
はぁ~…鈍感すぎ…。
俺はさっきよりも雪乃に近づいた。
「ちょ…リョーマ君…?/////」
「俺が雪乃をここに呼んだのは、二人きりになるため…。」
キス寸前まで顔を近づけて、低く囁いた。
「え…じ、じゃあ…宿題教えて欲しいっていったのは…嘘なの…?//////」
雪乃の大きな瞳が、何度も瞬きする。
「…そうでも言わなきゃ、雪乃…恥ずかしがって絶対来ないじゃん…」
「そ…そうだけど…でも、学校でも一緒にご飯食べたり…結構一緒にいるじゃない…!」
雪乃は恥ずかしいのか、俺から目を離して、後ろを向いてしまった。
俺はその雪乃の小さな背中に、後ろから抱きついた。
「っ!…///////」
「俺は雪乃と二人きりになりたかったんだよ…//////」
後ろからでも、雪乃の顔が熱くなってくるのがわかる。
だんだん俺の顔も熱くなってくる。
「雪乃には…俺だけを見てて欲しい…先輩たちなんかに、雪乃の笑顔を見せて欲しくない…。」
雪乃の耳元で優しくそう囁けば、雪乃が僅かにコクンと頷いた。
「…大丈夫だよ……私は、ずっとリョーマ君が大好きだから…。」
後ろから雪乃の首に回した俺の手を軽く握った。
「…サンキュ……俺も、雪乃が好きだから…。」
雪乃が俺の方へ首を回すのと同時に、俺も雪乃の方へ首を回す。
「ん……//////」
そっと交わしたキスは、幸せの味がした……。
END
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