June Bride~6月の花嫁~【リョーマ夢】
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「ねぇ。名無しさんの将来の夢って何?」
「えっ?将来の夢?……絶対笑わないでよ!」
「ん。わかった。」
「私の将来の夢はね…【お嫁さんになること】。」
中2にもなって将来の夢が【お嫁さんになること】とは、正直バカげた話だ。
きっとリョーマは笑うだろう。
でも、リョーマは笑わなかった。
「ふーん。いい夢じゃん。…名無しさんの夢、いつか絶対叶うよ。」
「えっ?」
「俺、大人になったら、名無しさんの名字、【越前】に変えてあげるから。」
「リョーマ……/////…よろしく…お願いします。」
―その言葉をずっと胸に秘めていた。―
私の将来の夢は、実は条件付き。
それは、【『リョーマの』お嫁さんになること】だった。
きっと叶わないと思っていた私の夢を今、リョーマが叶えてくれた。
「それでは、指輪交換を行います。まずは、新郎から新婦へ。」
神父様が言うと、リョーマは指輪を手に取り、私の左薬指にはめた。
「続いて、新婦から新郎へ。」
今度は私が指輪を手に取り、リョーマの左薬指にはめた。
私がリョーマに指輪をはめてあげた時、リョーマは私を見て微笑んでくれた。
だから私も微笑んだ。
「名無しさん、愛してる。」
と、リョーマは私にだけ聞こえるように囁いた。
私もリョーマにだけ聞こえるように囁いた。
「////私も、愛してる…////」
少し照れくさかった。
でも、照れくさいよりも、幸せの方が強かった。
式が終わって、私たちは新婚旅行に行くため、飛行機に乗った。
飛行機の中での会話。
「リョーマ。」
「ん?何?」
「何か、信じられない…。」
「?何が?」
「あの時、リョーマが約束してくれた、私の名字、【越前】に変えてあげるって言うの…。まさか…本当に【越前】になるなんて…」
「…あぁ…。……………。」
「?どうしたの?リョーマ…?」
しばらく沈黙するリョーマ。
「……越前 名無しさん…か…。」
「え?」
「うん!今日から名無しさんの名前、【越前 名無しさん】だからね。」
リョーマが笑顔で言った。
「…////うん!」
END
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