声【リョーマ夢】
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私は7月29日~8月2日まで、全国の中学校男子テニス部合同の強化合宿に参加した。
本当は友達とバカンスに行く予定だったんだけど、いろいろあってテニス部員たちの船に乗ることになった。
その船が座礁して、私たちは5日間サバイバル生活をした。
その中で、私は青春学園中等部の1年生、越前リョーマくんと付き合いだした。
サバイバル生活が終わって3週間、私は今、中学生テニスの全国大会を見に来ている。
そして今、決勝戦の真っ最中。
相手は、サバイバル生活の時にも見掛けた、立海大附属中の幸村さんだった。
試合をしている時のリョーマくんの表情はとても真剣で、とてもかっこ良かった。
『青学~ファイッオー、ファイッオー、ファイッオー!!』
『常~勝~立海大!!負けるな、負けるな立海大!!』
青学側からも立海大からも意気のいい応援が聞こえた。
「幸村さんってやっぱり強いな…。リョーマくん大丈夫かな?」
私は少し心配そうに呟いた。
「大丈夫だよ、名無しさんさん。越前は絶対に勝つよ。」
不二さんが私を励ましてくれた。
「不二さん…ありがとうございます。」
安心したのもつかの間、急に大石さんが叫んだ。
「危ない!越前!!!」
ドカッ!!
「リョーマくん!」
幸村さんの打ったボールが、リョーマくんの顔面に当たり、リョーマくんは倒れてしまった。
「……っ!」
起きあがるリョーマくんを見て、ビックリした。
「…越前、鼻血!鼻血!」
リョーマくんと同じ位の男の子がリョーマ君に鼻血が出ていることを教えた。
「…鼻血?……あっ…ホントだ…。全然気づかなかった…別にアンタの所為じゃないから…。」
そう言っているリョーマくんに、幸村さんは言った。
「…見たところ…触覚を失い掛けているようだね…。」
「…え?」
幸村さんの言葉を聞いたリョーマくんは少しキョトンとしているけど、リョーマくんの表情はすぐに苦しそうな表情に変わっていった。
「ゲーム幸村!2-0!!」
「ゲーム幸村!3-0!!」
「ゲーム幸村!4-0!!」
リョーマくんの苦しそうな顔を見ると、もう我慢出来なくなった。
「…もう止めて…。」
「…え?」
私は俯いてポツリと呟いた。
大石さんが私を見て何て言ったのかと言う様な顔した。
「もうやめてーーーー!!!」
私が叫んだ後、全員が私の方を向いた。
「お願い、もう止めて!リョーマくん!私、リョーマくんが苦しみながらテニスをしている所なんて見たくない!お願いだからもう止めてー!!」
全てを叫び終わった後、やっとみんなの視線に気がついた私は、顔を真っ赤にした。
「…何よあの人!!リョーマ様に馴れ馴れしいんじゃないの!?」
「と、朋ちゃん…。」
急に横から女の子の声がした。
するとリョーマくんが立ち上がり、薄く笑っていた。
「…!リョーマくん!!」
「……っ!大丈夫…名無しさん……俺は…絶対勝つから…。」
するとリョーマくんからすごく眩しい位のオーラが出てきた。
オーラが出てきてから、リョーマくんはさっきとは比べものにならない位に強くなった。
「ゲーム越前!1-4!!」
「ゲーム越前!2-4!!」
「ゲーム越前!3-4!!」
「ゲーム越前!4-4!!」
次々とポイントを入れていくリョーマくん。
苦しそうな顔はすごく幸せそうな顔に変わっていた。
そしてついに…。
「ゲームアンドマッチ!越前リョーマ、6-4!!」
まわりは驚きと喜びの声に包まれた。
「おめでとう!!リョーマくん!!」
私はリョーマくんに笑顔で言った。
「応援ありがとう!名無しさん!」
リョーマくんも笑顔で返してくれた。
青学のみんなも、他の観客もリョーマくんに拍手を送った。
リョーマくんは嬉しそうに笑った。
END
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