LoveとLikeの違い【リョーマ夢】
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「起立!礼!!」
「さよーならー!!」
HRのチャイムが鳴り、みんないっせいに教室を出た。
「それじゃあ、日直の越前と名無しさん!後は頼むぞ!」
そう言って先生は教室を出た。
名無しさんとリョーマは、委員会が同じでよく日直も2人でやっている。
それがきっかけで、2人はすごく仲良くなった。
「名無しさん、黒板消しておくよ!」
黒板消しを持ってリョーマが言った。
「あ!うん、お願い。私はお花の水を変えてくるね!」
コスモスの花の入った花瓶を持って、水道まで行った。
「これで終わりだよね?」
名無しさんが花瓶を元の場所に戻した後、リョーマが言った。
「う~ん…ちょっと教室が汚いから、掃除しよう!」
「は?そんなことしなくていいじゃん…。」
リョーマが文句を言っているのにも関わらず、名無しさんはリョーマにほうきを差し出した。
「文句言わないの!どうせ今日は部活はないんでしょ?」
「何で知ってんの?」
「昼休みに堀尾くんと部活の話をしてたでしょ?それを偶然聞いたの。」
「…はいはい…。」
リョーマは渋々名無しさんからほうきを受け取った。
「結構ゴミあるね…。」
ほうきで掃きながらリョーマが言った。
「ホント!教室掃除の人、ちゃんと掃除してるのかしら?!」
少し怒り気味に文句を言う名無しさん。
「本人が居ないんだから今怒っても意味無いじゃん…。」
リョーマが呆れた様に言った。
「…それもそうね!…よし!これ位でいいかな?」
名無しさんは掃除ロッカーからちり取りを取り出し、ゴミを集めた。
「やっと終わった…。」
「そうだね!お疲れ様!」
「お疲れ…。」
名無しさんは机に置いてある鞄を取って、帰ろうとした。
「…あ!名無しさん…。」
「ん?何?」
名無しさんがドアノブに手をかけた所で、リョーマが名無しさんを呼び止めた。
「…俺さぁ、名無しさんのこと、好きだから…。」
何の恥ずかし気もなくリョーマは名無しさんに告白した。
「あはは!ありがとう!私もリョーマ君のこと好きよ!」
名無しさんは笑顔でリョーマに言った。
「はぁ~…。だから国語って苦手なんだよ…。」
「え?」
溜息をつきながらリョーマが言った。
「名無しさんの“好き”はLikeの方、俺の“好き”はLoveの方…。」
「…え…?うそ…。」
リョーマの言ったことを、理解しようとすればする程、頭が真っ白になる。
「あ…、えっと…/////」
今までリョーマのことを恋愛対象として見ていなかったが、いざ告白されるとすごくドキドキしてしまう。
「…私なんかでいいの?…私なんかよりもっと可愛い子、いるじゃない////…1組の竜崎さんとか…。」
「あ~…俺、ああゆう奴より、名無しさんみたいな元気な奴の方が好きだから。」
桜乃のことを思い出しながらリョーマがあっさりと言った。
「////でも…本当に私でいいの?」
俯いて赤面する名無しさん。
「信じられないなら…」
「え…?…んっ!?/////」
リョーマは名無しさんに近づいて、そっと唇を重ねた。
「////ちょっと…リョーマ君!!」
顔をさっきより真っ赤にして、自分の唇を押さえた。
「これで信じた?」
ニッコリ笑ってリョーマは名無しさんを見た。
「う…うん…。信じる…/////」
恥ずかしいのか、名無しさんは顔が赤いままだった。
その時、下校時間の放送が流れた。
「名無しさん!帰るよ…。」
「あっ!ま、待ってよ!リョーマ君!!」
2人は手をつないで、校門に向かって行った。
END
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