5時限目:家庭科(調理実習)











お腹がふくれたと思いきや次はなんと調理実習…。

調理室に向かう生徒の顔色は少し嫌そう。

「ったく!何で五時限目が調理実習なんだよ!」

エプロンや三角巾の入っている袋を振り回しながらキルアが言った。

「…確かに、お腹いっぱいだから食べられないかもね…。」

ゴンも苦笑しながら返す。

「ん~…作るだけなら、私も楽に出来るんだが…。」

クラピカがお腹を押さえながら言う。

「そうだよね~。メンチ先生、残すとすっごく怖いもんね~…。」

メンチの表情を思い出しながら##NAME1##が震えた。









キーンコーンカーンコーン…

「はい!じゃあ始めるわよ!……何してんの?さっさと号令かけなさいよ!」

「し、姿勢…!礼!」

『お願いします…。』

少し怯えての号令が終わると、さっそくメンチが黒板に書いたメニューと作り方の説明をした。

「今日はオムライスを作るわよ!」

メンチが大きな声でみんなに言った。

「作り方は黒板を見てちょうだい!あたしは一切手出しはしないから!全て自分たちでやること!」

それを聞いた瞬間、生徒たちみんなは驚きと不満を一気に口にした。

「はいはい!落ち着いて!…いい?全て自分たちでやることも、立派なハンターになるための修行なの!自立してこそ、真のハンターなのよ!」

メンチの横暴に意見する生徒たち。

「そんなのおかしいだろ!?」

「あたしのやり方に不満がある人は学校辞めてもらってもいいのよ?」

メンチが釘を刺すと、これ以上言う人はいなかった。

「わかったらさっさと始めなさい。…あ、言っとくけど、見た目が悪かったら成績下げるからそのつもりでね!…じゃ、頑張って~!」

それだけ言って奥の準備室へ行ってしまった。








「あ、卵が焦げちゃった!」

「ちょっと…!塩入れすぎ!!」

「やべっ!零しちまった!」

「やった~!上手くできた!」



などといろんなところからいろんな声が聞こえてきた。





そして…

「ようやく完成したようね!…どれどれ?」

メンチが一班ずつ見た目を見ていく。

「…ダメね。たまごの端が焦げてる。マイナス2点減点。」

厳しい審査に周りのみんなはびっくりする。

その間にも、メンチは次々と厳しい審査を進めていく。

「ちょっと!アンタんとこはオムライスの原型留めてないじゃない!…炒り卵にチキンライスがついてるだけじゃない!…マイナス6減点!」

まともなオムライスがなく、だんだんとイライラしてくるメンチ。

そして最後はいよいよ##NAME1##、ゴン、キルア、クラピカの班。

「あら、なかなか綺麗に出来上がってるじゃない!…焦げ付きもないし、たまごも丁度いい柔らかさね…。…よし!合格!プラス3点!」

その瞬間、周りから歓声が聞こえた。

「やったね!」

##NAME1##が笑顔で喜ぶ。

「じゃあ、食べていいわよ!…残したら減点するからね!」

そう念を押し、みんな一斉に食べ出した。






あと片づけも終わった頃、丁度チャイムが鳴った。

「じゃあこれで終わるわよ!号令!」

「姿勢…!礼!」

『ありがとうございました!』










号令が終わると、生徒たちがお腹をさすりながら教室へ戻って行った。




















続く
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