3時限目:国語
三時限目は国語…のはずが、チャイムが鳴っても一向に先生の来る気配がない。
「先生、遅いな…。」
クラピカが疑問に思いながら時計と出入り口を見比べていた。
「休みなんじゃねぇ?」
少し嬉しそうにキルアが身を乗り出して言った。
「でも今日の朝バショウ先生見たよ?…ねぇ、ゴン…。」
##NAME1##は確かめるようにゴンに聞く。
「うん………あ、来たよ!」
ゴンの一言で、一気に辺りがシーンとなった。
ガラガラ…
「遅くなっちまった!…号令頼む!」
「姿勢…!礼!」
『お願いしまーす!』
礼が終わると、バショウはある生徒に目線を寄越した。
「…ん、今日も可愛いな!」
「…………。」
その相手は##NAME1##…。
バショウは学園きってのロリコンで、特に##NAME1##に目を付けている。
「…おい!あいつ##NAME1##のことずっと見てるぜ?」
隣でキルアが##NAME1##にこっそり言った。
「…わかってる……。」
嫌気がさしたように##NAME1##はバショウから目をそらす。
「…じ、じゃあ今日は俳句を書いてもらうぜ!…この色紙に一句俳句を書け!どんなんでもいいぞ!」
俳句用の色紙を配りながら説明していく。
「例えば…そうだな……
俺様は
気になるアノ子と
ラブラブだ
とかな!」
バショウは得意の流離の大俳人(グレイトハイカー)を使って一句書いた。
そして書き終わると同時に##NAME1##の方へ目をやった。
「……あら…?」
バショウの流離の大俳人(グレイトハイカー)をくらえば、効かない人はいないはずなのに、##NAME1##にはまったく効いていなかった。
「先生ー。それ字余りですし全く上手くありませんよー!…あと先生の念は私の念でガードしましたから効きませんよー。」
##NAME1##が冷静に突っ込めば、バショウは少々ショックを受けたようだ。
「あ……そ、そっか…………はぁ~…とりあえず書け……。」
バショウは落ち込んだままみんなに指示をした。
みんな思い思いに俳句を書いていく。
そうしているうちにチャイムが鳴り、一斉に筆ペンを置いた。
「…出来た奴は前に出しに来いよ………号令……。」
「姿勢…!礼!」
『ありがとうございました!』
号令が終わった後も、バショウは落ち込んだままトボトボ教室を出ていった。
「…よっぽどショックだったみたいだな…。」
クラピカが苦笑しながら言った。
「だってしつこいんだもん!」
##NAME1##は頬を膨らませながら、次の授業の準備を始めた。
続く