2時限目:理科
二時限目の授業は理科。
生徒のみんなは一時限目が終わるとすぐに教材を準備して、理科実験室に急いだ。
チャイムが鳴り、白衣姿のポンズが現れた。
「号令をお願い。」
「姿勢!…礼!」
『お願いしまーす!』
号令が終わると、ポンズは一枚のレポート用紙を配った。
「今日はカビ取り剤を使って、カビを落としてみましょう。」
レポート用紙を配りながらポンズが言う。
「そして何故カビが落ちるのか、調べていきましょう。…じゃあ、教材を机の下に入れて、カビとり剤を取りに来てちょうだい。」
だいたい説明が終わった所で、ポンズが薬品とあらかじめ用意していたカビの付いたものを班に一つずつ渡した。
「この綿棒にカビ取り剤をつけて、カビを落としてみて。」
ポンズに言われたとおり、みんな一斉にこすっていく。
「うわ~!すごいよ!カビがみるみる落ちてくよ!」
カビをこすりながらゴンがはしゃぐ。
「おいゴン、はしゃいでないでとっととやろうぜ!」
キルアが呆れながらゴンに言った。
「でもいつ見ても不思議よね~!こんな液体でカビがすぐに落ちるなんて。」
「そうだな。」
##NAME1##の一言に、クラピカが笑いながら言った。
すると隣の班から…
「このカビ取り剤とクエン酸を混ぜたらどうなるのかな?」
という声が聞こえた。
すると突然……
「キャーーーーダメダメダメ!!シズクちゃん!アルカリ性と酸性を混ぜたらダメーーーーーー!!!」
ポンズがカビ取り剤とクエン酸を混ぜようとするシズクに向かって叫びだした。
その瞬間、辺りがシーンと静まり返った。
すると次の瞬間、ポンズの帽子の中に隠れていたシビレヤリバチが、一斉にポンズの帽子から出てきた。
ポンズの悲鳴で蜂が反応したらしい。
『キャーーーーーーー!!!!!』
みんなは蜂から逃れるために教室中を逃げ惑う。
「あっ!!みんな落ち着いて!!…こ、こら!戻りなさい!」
ポンズは慌てて蜂に命令する。
すると言うことを聞いた蜂たちは、ポンズの帽子の中に入っていった。
やっと落ち着いた生徒たちは、自分の席に戻った。
「いい?アルカリ性と酸性を混ぜたら炭酸が生じて、塩酸ガスが発生してとても危険なの!だから絶対そんなことしないでね!」
キーンコーンカーンコーン…
ポンズの注意が終わると同時にチャイムが鳴った。
「レポート用紙は次の時間までに書いておいてね!…じゃあ、号令お願い。」
「姿勢!…礼!」
『ありがとうございました!』
号令が終わると、生徒たちはガヤガヤとしゃべりながら教室へ戻った。
続く