第六章 確信
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日差しが強い次の日…
朝食を食べ終わったレギュラー陣は、テニスコートで練習試合をしていた。
名無しさんは倉庫からテニスボールの入った籠を運んでいた。
すると、向こう側から大学生くらいの集団がぞろぞろと怖い顔をしながら名無しさんに近づいてきた。
「おい!お前ここの施設のやつだよな?…中坊が俺たち専用のコート使いやがってんだけどよー、どういうことだよ…あ?」
鎖をジャラジャラつけた一人の男が名無しさんに責め立てる。
「え…?…あ、あの…どちら様、ですか…?」
だんだん声が小さくなって怯える名無しさんを余所に、ケラケラと下品に笑う人たち。
「ケケッ!おい佐々部、あんまりいじめすぎんなよ?お嬢ちゃん怖がってんだろ~!」
小馬鹿にした笑い方でもう一人が言う。
すると、大学生集団の一人の後ろから、テニスボールが飛んできた。
「んがっ!!」
男の後頭部にボールが当たったと同時に、名無しさんの声がかぶる。
「え…?」
「ってぇ~…だ、誰だ!?」
頭を抑えながら後ろを振り返ると、その顔は一気に青ざめた。
「ねぇ、またアンタなの?…ホント懲りないよね。」
「え、越前…リョーマ…!」
「リョーマくん…!」
ラケットを持った越前が、凄まじい顔で大学生たちを見る。
「お、覚えてろよ!!」
それだけ言って、大学生たちは一目散に逃げていった。
「あ、ありがとう…リョーマくん//////」
「…別に…いい。」
照れた越前は、かぶっていた帽子で顔を隠す。
「(俺、名無しさんのことが好きなんだ…)」
「(私、リョーマくんのことが好きなんだ…)」
そう、二人は同時に確信した。
続く