第二章 名前
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
合宿所に着いてから昼食を取ったレギュラーたちは、すぐにテニスコートに行って練習に行った。
そのころ女の子は、食器の洗い物をしていた。
「…ん?」
洗い物をしていると、とっくに練習に行ったはずの越前が、女の子の方へゆっくり歩いてきた。
「ねぇ。トイレってどこ?」
「え…?」
素っ気ない態度で女の子に話しかけた。
「あ、えっと…トイレね…。案内するからついてきて。」
洗い物を一旦止めて、越前の先頭を歩いた。
長い廊下で二人の靴の音が響いた。
前を歩いている女の子もどきどきした様子でずっと黙っている。
そこで長い沈黙を破ったのは越前だった。
「アンタさぁ、名前なんていうの?」
「え…!な、名前?…あぁ…名無しさん。名無しさん 名無しさん。」
急に声をかけられたのと、名前を聞かれたので驚きながら止まり、越前の方を振り返った。
「ふ~ん。名無しさん…ね。俺は越前リョーマ。」
「えっと…越前くん…ね。」
「…リョーマでいい。俺も下の名前で呼ぶから。」
下を向きながら照れくさそうに顔を隠す。
「え…じ、じゃあ……リョーマくん…?」
つられて名無しさんも顔を赤くしながら俯く。
「ん。それでいい。」
“リョーマくん”と呼ばれて、少し嬉しそうな越前は、名無しさんにニッコリと微笑んだ。
続く