二文字のプレゼント【キルゴン】
天空闘技場での念修行を終えて、ゴンとキルアはくじら島のミトさんの家にいた。
何事もない、ただ平穏な時間を過ごしている。
ゴンの部屋でキルアと二人でのんびりしていると、急にキルアが寝かせていた体を起き上がらせて言った。
「ゴン!…今日何日だ!?」
キルアの急な質問に、ゴンはびっくりした顔でキルアを見た。
「えっと…5月5日だけど…」
「だよな!?…やっべ~!ゴンの誕生日プレゼント用意してねぇよ!!」
ゴンに被せてキルアが頭を抱えながら言い出した。
「あぁ…。俺の誕生日か……。いいよ何もしなくて;」
ゴンが苦笑しながらキルアに言うが、キルアは頭を勢いよく横に振った。
「い~や!絶対やだ!(好きなやつの誕生日くらい祝わせろよな~…ん?好きなやつ?…そうだ!)」
キルアの心の中にある考えが浮かんだ。
その様子にゴンは首を傾げた。
「キルア、どうしたの?」
「いや!何でもねぇ!!」
ゴンに気づかれないようにキルアは誤魔化した。
「(ちょっと恥ずいけど…これしかねぇな…)」
キルアは決心してゴンに向き直った。
「ゴン……」
「ん?」
何も知らない純粋な瞳に見つめられ、キルアは恥ずかしくなって顔を赤くする。
「プレゼント…物じゃねぇけど……受け取ってくれるか?///////」
「えっ!う、うん!」
ゴンは大きく頷くと、それを合図にキルアは深呼吸して目を閉じた。
「…んっ!」
ゴンは一瞬何が起こったのかわからない様子で、目を瞬かせた。
キルアの唇がゴンの唇から離れたとき、お互いの顔は真っ赤だった。
「ゴン…俺、ゴンが好きだ…!」
「え…?」
キルアの言葉にゴンは驚く。
「…ホント?」
「…あぁ…/////」
ゴンの質問にキルアはさらに顔を赤くして頷いた。
その瞬間ゴンはパッと明るくなった。
「嬉しいよ!!俺もキルアのこと大好きだったんだー!!!これで両想いだね!」
無邪気に言うゴンに、キルアは目を大きく開かせた。
「え…マジ?」
「うん!!」
その事実が嬉しくてキルアはゴンに抱きついた。
「ちょ…キルア?/////」
「俺、ゴンのこと絶対ぇ離さねぇかんな!!」
キルアはギュッとゴンの背中に腕を回す。
「…うん。俺もキルアと離れないよ。」
ゴンが言った後、キルアはさらに腕をきつくしてゴンを抱きしめた。
そして、もう一度キスをした。
END