お前からの…【レオクラ】
ゴン、キルア、クラピカがレオリオの家にやって来た。
レオリオには内緒で急に押し掛けて、誕生日会を開く計画を立てていた。
クラピカは最初、受験勉強の邪魔になるという理由で反対していたけど、少しは息抜きも必要だと考え、賛成した。
ゴンとキルアはミトさんに了解を得て、泊まりがけで出掛けても良いと言われた。
急に家に来た三人にビックリしながらも、無邪気に喜んで三人を招き入れた。
「元気だったか?」
「うん!…今日はね、レオリオの為にいっぱい食べ物買ってきたんだ!」
ゴンがビニール袋を両手で持ち上げる。
「おっ!サンキューな!」
レオリオがニッと笑ってゴンの頭をわしゃわしゃと撫でた。
パーティーは夜まで続き、家の中はどんちゃん騒ぎだ。
やがて疲れ果ててゴンとキルアは眠ってしまった。
「寝ちまったか…まぁ、あんだけ騒ぎゃ無理もねぇか…。」
タオルケットを二人にかけながらフッと笑った。
「急に押し掛けてすまない。勉強の邪魔をしただろう。」
「いや、構わねぇよ。お前こそ良かったのか?仕事、忙しいんだろう?」
「私は一日休みをもらったから心配するな。」
レオリオの問いに笑顔を向けて言う。
「そうか。……そういやぁ、お前とこうしてゆっくりするのも久しぶりだな。」
クラピカの方に顔を近づけ、そっと囁く。
「…バカ、二人が起きるだろう…。」
二人の方を見やりながらレオリオに言う。
「心配すんな。しばらく起きねぇよ。」
「しかし…」
困ったように顔をしかめる。
「あ、まだお前から誕生日プレゼントもらってねぇな?」
レオリオは思い出したように呟く。
「仕事が忙しかったから買いに行けなかった。…すまない。」
クラピカが申し訳なさそうに謝ると、レオリオはニヤリと笑った。
「なら、お前からのキスで許してやるよ!」
「な…!///////」
不敵な笑みで言われ、クラピカは顔を真っ赤にする。
「いつも俺からだったんだ。たまにはいいだろう?」
さらに顔を近づけ、クラピカは観念したようにため息をついた。
「わ、わかった…。」
チュッ…
そっとレオリオの口にキスをした後すぐに離そうとしたが、急にレオリオがクラピカを引き寄せた。
「ん…!」
不意打ちをくらい、思わず目を見開く。
ようやく離してもらえたときには、クラピカの息が乱れていた。
「な、何をするんだ!//////」
赤面したままレオリオを見上げる。
「ははっ!悪ぃ…ついな!」
あははと笑ってクラピカの頭を撫でる。
「ったく…。………誕生日、おめでとう。」
レオリオから視線を外し、ボソッと呟いた。
「…ああ。ありがとな!」
急に言われ少し驚いたが、レオリオはすぐに笑顔でクラピカを見た。
END